蒼剣【創作】4 (ページ11)

今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:5,046 hit

続けようと思ってページ11

「違う、違う…シルヴァは敵じゃない…っ」
アレフは心の中で必死に否定する
側には誰もいない
そばに居たいそれすら叶わないのか…？
左頬の痣、これは俺がアイツの所有物である証、なのに…
「何でだよ！！」
あの笑顔は、リヴァは
「ねぇ、大丈夫…？」
ふと、声がして我に返る
走ってリヴァを抱き締める
「リヴァ…っ、リヴァ…っ」
「どうしたの？何かあった…？」
痛いよ、とリヴァは抱き締めてくれる
「俺、怖いんだ…お前が俺から離れていくようで…お願いだ、何処にも行かないでくれ、そばにいてくれよ…っ｣
あぁ、この人を縛り付けているのは私なのだと
「大丈夫だよ、何処にも行かないよ」

「あの騎士は主を喰い殺すことに決めたみたいだよ？｣
あー、いや、主じゃないんだっけ…とシズは笑う
鎖に繋がれた少女は何も言わず虚空を見詰めるだけ
「残酷な未来なんて知らない方がいい…堕落した物語は終わりにした方がいいんだろうけどな｣
背後から現れたルカは呆れるように続ける
「ここで終わると何もかもが無駄だ確かに、面白い素材だったけどな」
悪趣味だねぇ、とシズは目を閉じる