泣きたい程【弐】 ページ19
「それで、王が死んだとは…？」
そうだ、王が死んだとは…どういう事なのだろうか…
第一王女は部屋に篭もりっきりで遊戯に明け暮れていると聞いたが…何故ここに？
「あぁ、私が殺したの、謀反って言うのかしら、まぁ、死んだ後私の国になるんだから関係ないかしら？」
「それで…今の王は貴女なのですか？」
「違うわ、私の弟」
弟…弟なんていたのか…
この国は前王の時より 民の笑顔が増えた気がする
前王は暴君だったからな…
…レオンstory
暗い部屋に幽閉されていた俺は
大切な物っていったら…
双子の姉から貰った名前くらいだ
双子だから…
前王は俺の存在を隠そうとしたのだろう…
「なら殺せばいいのに…」
生きている事が辛かった訳では無い
差別は何処にでもある話だ
でも、姉も愛されてなんていなかった
姉の部屋
「姉さん…俺もうやだよ…隠れて暮らすなんて…」
「そうね…、私も、嫌だわ」
「？姉さん…どうしたの、その怪我…」
「っ！何でもないの、大丈夫よ」
「また父様に叩かれたの？」
「…うん、でも大丈夫」
「え？」
「父様ね、もう直ぐ死ぬの」
姉は怪しく微笑んで
「姉さん！？何する気なの！？」
「父様の側近の騎士団と 父様を殺すの、そしたら、私達が隠れる必要は無いわ！それにレオンは王様になって民を救うの！」
「俺に出来るかな…」
「できる出来ないじゃないわ…やるのよ！貴方が！」
「うん、姉さん」
そして
レオン「本当に…俺が…？」
リヴァ「あぁ、綺麗、父様！凄く綺麗！醜かったのに、こんなに綺麗になって！ｱﾊﾊﾊｯ!」
片目は力の代償に姉に捧げた
俺の罪の刻印は失った片目の代わりにそこにある…
リヴァ「じゃあ、私は他にやる事があるから…レオン 名乗りを挙げなさい…それで全て始まる」
レオン「あぁ…わかったよ」
国政は全て変えた
全王の名残を遺さないように全て
リヴァ「ああ、母様、リヴァは元気ですわ…レオンも でも、貴女には声は届かないのでしょうね…」
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作者名：夢無 | 作成日時：2016年11月7日 16時
