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「好きじゃないなら近づかないでよ!」
びしょ濡れになった制服、じとりと纏わりつくような感覚が嫌になる。
私への悪口は止まらないし減らないし、
それに、誰も私を助けになんて来てくれない。
誰のせいで。
なんて思ってしまうことを許して。
沖田君。助けに来て。
願わくば君がここで助けに来てくれたら。
それってどんなに素敵なことなんだろう。
そう思うなんて私は都合のいいことしか考えてない自分勝手な奴だと思われても仕方ない。
だけど、
「何してるんですかィ」
「ーーー沖田、君、」
ここで助けに来てくれるんだもん。
君は期待を裏切らない。
そうやって女の子たちを一蹴して追い払って、大丈夫ですかィ、なんて聞いてくる君がキラキラ眩しく見えちゃうんだもん。
「…馬鹿、」
「口、悪くなりやした?」
「沖田君の馬鹿」
「A先輩、」
タオルでごしごし拭かれる。何だか私は犬になった気分になる。
泣きたくなくて馬鹿馬鹿言うけど、沖田君はどこ吹く風。
私の髪の毛を拭く手が止まる。
じっと見つめられて、どうしたの、と首をかしげると、彼はいつもと違って真剣な顔をする。
「ーーー…俺のせいだってことは分かってやす。
A先輩を危険な目に遭わせて、すいやせんでした。
でも、俺は諦められないんでさァ。
もう、俺のこと嫌になりやした?」
だんだん声が小さくなる。
少し言いづらそうに口を開く彼が、
あぁ、真剣なんだ、って
「ーーー…私、沖田君が思ってるほどか弱くないよ」
「それ、OKってことで良いんですかィ?」
「まずはお友達からで」
「…まじか、」
道は長いなァ、と少し残念そうな君が少し可愛くて、
「絶対、惚れさせてやりまさァ」
覚悟しといて下せェ、なんて
そんなカッコよく言わないで。
(一週間で惚れさせてやりまさァ)
((…もう惚れかけてるなんて言えない、))
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雪うさぎ - トッシーがみたいです! (2019年7月18日 19時) (レス) id: cd19b8b7b7 (このIDを非表示/違反報告)
Y.O18 - 沖田くんと自転車二人乗り...羨ましいっ! (2019年3月31日 9時) (レス) id: e9f436c148 (このIDを非表示/違反報告)
ビスコ(プロフ) - ブッハ!!!サイコーですね。 (2019年2月21日 12時) (レス) id: 251e52ea6f (このIDを非表示/違反報告)
Hanavi(プロフ) - 了解しました!こんな感じで大丈夫でしたか…?気に入って貰えたら嬉しいです。 (2019年2月21日 12時) (レス) id: 5a9b3d8683 (このIDを非表示/違反報告)
ビスコ(プロフ) - 嫉妬した土方リクエストしま〜す! (2019年2月21日 11時) (レス) id: 251e52ea6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Hanavi | 作成日時:2019年2月17日 17時