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Aの真名を付喪神達が呼んだ瞬間。
Aが無意識に出していた
言霊の力が一気に消える。
そしてAの体は引き上げられた。
もうあの黒い手腕は彼女を捉える事は出来ない。
彼女は名前をこの付喪神達に把握され、
深い所まで繋がった。
Aは付喪神に神隠しをされたのである。
『………ぅ、』
長谷「！A様っ」
彼女は安堵した顔になり、そのままガクッと
脱力したように倒れ込む。
その体は酷く震えており、冷たかった。
それに気づいた鶴丸は急いで彼女に
自身の羽織を着せ、その体を包む。
鶴丸「………良く、やったな。もう大丈夫だ。
悪いな。本当は俺が抱えて運んで、
やりたいとこだ、が………
それだと俺の、腕が死………」
倶利《！おい、！》
鶴丸「す、すまん………これ以上
この神域に留まると、流石に…………俺は無理だ」
鶴丸の体が傾いだ。
近くにいたムエの大倶利伽羅が彼の体を支える。
鶴丸の体は異常に弱く、脆い。
言霊のダメージも重なり、疲弊していた。
これ以上神域に留まる事は出来ないと
判断したムエの大倶利伽羅は長谷部を見る。
着物で包まれたAの体を抱えた長谷部は、
大倶利伽羅の言いたい事を察し、
撤退するように告げる。
長谷「もう神域の主である天探女も気づいた筈だ。
A様の真名を縛った今の状況に気づかない程、
天探女は鈍感じゃあるまい」
青江「最後の仕上げだ。
彼女と天探女の縁の尾を切らない限り、
天探女の私物である事には変わりない。
縁を切らないと、彼女はこのままでは
現世に出れないからね」
倶利《切る箇所を間違えるなよ。
その見習いの身にも関わるからな》
鶴丸「神同士の鬼ごっこってか？
絵面は正直笑えない冗談だな。
まあいい。あっちも気づいたならば
向こうから来てくれた方が切りやすい。
出口まで走りながら迎え撃つぞ」
長谷「俺にはA様が居る。
加勢は出来ないぞ」
青江「いいさ。長谷部君はA君を抱えたまま、
先に行くといいよ。
守りに専念してくれ。縁切りは僕ら三振りで
どうにかしてみるからさ」
鶴丸「そういう訳だ。だからすまんがムエの倶利坊。
…………俺をおぶって、俺の足になってくれないかい」
倶利《はあ？》
青江「ちなみに僕もいつ
幽体離脱するか分からないから、
体落としてしまったらまあ、拾ってほしいな？」
倶利《(……刃選、やはり間違えたか)》
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冷泉 雪桜(プロフ) - ネコマタさんのちょびひげさん» とても心に来る叫び、届きましたー！！いつもありがとうございます。今回は主人公の成長とバラバラになっていた本丸の刀剣達が一つになりつつある描写が書きたかったので、楽しかったですー！ (2021年8月31日 20時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ(プロフ) - 鶴丸さん滅茶苦茶に体張ってましたね。いやみんなMVPですけれども!（ほんと誰目線なんですかねすみません）でも、腕とか目とかほんとドキドキしっぱなしでした…。なにせ白焔シリーズが……ハハッ。大好きですけどね!白焔シリーズ!!!ふう…。怒濤の長文失礼しましたっ! (2021年8月31日 20時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ(プロフ) - はい、ほんとうに成長していました…。随分長く見守っていたからか、なんだかもう親のごとく号泣させてもらいました。（おま誰目線や）…詩重ちゃん、ほんとうに良かったねえええ!幸せにね!これからも見守らせてね! (2021年8月31日 20時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ(プロフ) - 冷泉 雪桜さん» はっ、長谷部ええええ!!!!叫んでごめんなさい!!!でもこれは叫んでもいいですか!?なんだかほんのり……あれっ!?思い出しかけてるような……。やはり別個体の神域のなかで、共に別個体の鶴丸と神域仲間の大倶利伽羅がいたからでしょうか…… (2021年8月31日 20時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - ネコマタさんのちょびひげさん» 本当は、神隠しが何よりも怖いものなのに、それを承知でやった所がとても彼女の成長を感じますね。 (2021年8月27日 21時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2021年8月16日 11時
