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†佰弐拾参† ページ4

膝丸はちょっと考え込むような
素振りを見せた。

俺にはよく分かんねぇけど、
まだ気を許して無いみたいだ。
でも主って、ある意味じっちゃんよりも
分かりやすい性格してるから、
あまり表裏とか無さそうだけどな。









獅子「主、心配してるし、
そろそろ話してみたらどうだ?

主は優しいんだぜ?体まだ体力戻ってねぇのに
毎日膝丸の様子を見に…………」


膝丸「嗚呼、知っていた…………」

獅子「って、だよな。今更か!」


膝丸「手を握られる度に、彼女から澄み渡るような、
心地いい霊力が流れてくる。
太陽を久々に感じたようだった」


獅子「……………」


膝丸「今の俺には分からん。
何故、あそこまでするのか…………
俺は彼女自身を手にかけたと言うのに」


獅子「なら尚更話さないとな!
知りたいなら、まず行動ってね!
それに感情は多分人の方がよく知ってるよ」









俺はそう膝丸に言ってやると、
鵺が俺の肩から降りて、膝丸にすり寄った。
膝丸は何とも言えないような、
複雑な顔をしてたけど、

鵺も鵺なりに膝丸を気にしてるんだな。


膝丸が今どんな気持ちなのかは分からない。
でも多分大丈夫だろ。

だって主は俺達を友達って言ったんだ。
そんな事言うの、主くらいだから。







獅子王side〜end〜
______________

Aside







『ご馳走さまでした』

燭台「はい、お粗末様でした」

『今日も美味しかったです』

燭台「それは良かった。気分はどうだい?」

『もうすっかり良くなりました』







勝手場に行ってお皿を返すと、
燭台切様は笑ってお皿を受け取ってくれる。

今日は東北の味付けの和食で、
とても食べやすかった。こう考えると燭台切様の
女子力の高さに毎度驚かせられるばかりだ。









『…………燭台切様は?』

燭台「ん?」

『気分はどうですか?かなりの深傷でしたが』

燭台「問題ないよ。君のお陰でね」

『そうですか…………』









私は再度彼の腕を見た。
痛々しく包帯が巻かれている右腕。
それを見るだけでいかに激しい戦いだったのか、
容易に想像が出来た。

私が戻ってきてしまったばかりに、
彼らにより負担をかけさせてしまった。
それが何より気がかりだった。

†佰弐拾肆†→←†佰弐拾弐†



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冷泉 雪桜(プロフ) - tomo10260403さん» コメントどうもありがとうございます!薄桜鬼も読んでくださって……感謝でしかないですね!これからもよろしくお願いいたします (2019年9月17日 12時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
tomo10260403(プロフ) - 冷泉 雪桜さまの作る作品の虜になりました!薄桜鬼も刀剣乱舞も一気に読んでしまって、小説を読むのが苦手なほうなのですが、のめり込むようにするすると入ってくる文章に、夢中です! (2019年9月16日 17時) (レス) id: f4aa91fff9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2019年9月6日 1時

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