+参佰伍拾壱+ ページ31
ナルギは不適な微笑みを
絶えずに浮かべなから、スタンっと地面に降り立つ。
俺は刀に手を伸ばし、
いつでも戦闘に入れるようにした。
しかしナルギは戦闘の気がないようで、
呑気に町中を見渡している。
ﾅﾙｷﾞ《これだけ広いこの都で、君は見事に俺に追い付いた………
そう、その手紙は俺からの招待。game……遊びの招待状。
内容は至ってシンプル。ただの“オニ”ごっこ──
しかし君はあっという間に俺を見つけ出した。
それが、何よりの証拠だ。
君には人にはない力を宿している。
弱い弱い人間よりも優れた力を……………………
違うかい？》
ドクッ❗
奴の言葉に、俺の心臓は大きく跳ね上がる。
自分でも、血の気が引いたのが分かった。
今まで誰にも話した事がなかった事実を
他者から聞く言葉が、これほどまでに突き刺さっただろうか。
こいつは、知っている──
俺、の………秘密を。
うまく呼吸が出来なかった。
ﾅﾙｷﾞ《その様子だと君は人を殺したようだね？
どう？体の変化があった筈だ。
死と生の戦いの経験を積み重ねていく度に、
力が少しずつ変化してないかい？
君の中に眠る、潜在能力。
生へ執着する大きな力である闘争本能が
芽生え始めている………》
『お、前は………』
ﾅﾙｷﾞ《………あれ？図星？》
嗚呼、どうしよう。
早く何とかしないと。
────早く、こいつを
──こいつ、を────
“コロサナイト”
ガキィン❗❗
ﾅﾙｷﾞ《ハッハ！………惜しいね》
『…………』
ﾅﾙｷﾞ《(嗚呼、その殺気………間違いなく君は……)》
『答えろ、貴様は誰だ』
自分でも気付かなかった。
俺の手には抜き放たれた刀が握り締められて、
ナルギの首目掛けて刀を振った。
でもナルギは難なく俺の剣を拳銃で防いでいる。
…………こいつは、人間じゃない。
人に近い気配なのに、中身は全くの別物。
ﾅﾙｷﾞ《何者か、ねぇ？君ならもう察しはつくだろう？
俺は人間じゃない。鬼の一人》
『……………』
ﾅﾙｷﾞ《でも風間達と一緒にしないでくれる？
あんな奴等と一緒のイキモノなんて虫酸が走る》
『お前は【白】か？それとも【黒】か？』
ﾅﾙｷﾞ《どちらでもない。俺はヴァンパイヤ………
人の血を喰らう、吸血鬼さ》
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冷泉 雪桜(プロフ) - ひゃくまるさん» コメントありがとうございす！そうですね。いつか書けたらいいなと思います。これからもよろしくお願いしますね！ (2018年12月26日 15時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - これから山野さんがどんな風に成長していくか楽しみです！作品を読んでて思ったことが山野さんは辛いこととか抱え込んでしまうキャラなのでいつか誰かを頼れるようになるといいですね(*´-`) (2018年12月26日 1時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)
なや(プロフ) - 返信ありがとうございます！これからも楽しみにしております(´∀｀*) (2018年12月2日 21時) (レス) id: 47f47e69bf (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - なやさん» なやさんとこの小説を結びつけてくれたのも新選組が紡いでくれた縁だと思います。更新が遅い日々が続いてしまいますがこれからもよろしくお願いします(*´-`) (2018年12月1日 23時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - なやさん» なやさんコメントありがとうございます！私はただ誰かと共感したくて自己満で書いただけですが、なやさんのような人に読んでもらえるなんて私としても嬉しく思います。 (2018年12月1日 23時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2018年7月10日 16時
