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†陸佰捌拾漆† ページ29










長谷「つまり、九重が12の頃の時空が、
歪められたと言う事か?」


『はい。ピンポイントで………』


長義「他の各本丸の審神者も同様だ。
特に九重。君の場合は霊力の質が桁違いの物。

霊力を満足に扱えていない時期故に、
狙われやすい………」


『…………』









そうだ。主は霊力の器が大きい。
それ故に制御もここに来た頃からままならない。

一度にごっそり霊力を無くせば、
器に霊力が戻るまでに時間がかかる。
いくら自衛が出来ても無理だ。
しかもまだ12歳の幼い子が………









『…………と、言う訳で、
ここにいる皆様に任せたいと思っています』


こん《へし切長谷部、薬研藤四郎、加州清光、
豊前江、太鼓鐘貞宗、燭台切光忠。

貴方達を第一部隊とし、隊長はへし切長谷部。
任務遂行をお願いします》


長谷「…………分かった」

加州「はいはい、じゃあ頑張るかな」








長義「今回は補佐として俺も入る事になっている。
よろしく頼むよ」


『当時代では、私の式も行かせることが出来ません。

同じ時代に同じ霊力を持つ者がいたら
色々と厄介な事になりますので。
連絡は長義様を通して下さいね』


太鼓「オッケー!任せな」


『それから………一つ』

燭台「?何だい?」

『…………』









その時の主は、凄く言いづらそうにしていて、
僕らが返事を待っていると、
頭を下げて…………言った。









『…………当時の私はかなり、その……
妖怪と言った類に対して、
強く当たっていた時がありました。

何分、無知なただの子供ですので、
それは頭に入れておいてください』









遠回しに………”失望されたくない”と
言われたような気がした。

僕らが君に失望するなんて事、無いのに。

彼女はとことん自分を卑下に扱う。
その時の声も、震えていて。


………僕は、彼女の過去を、何も知らない。
これからそんな彼女の過去を見に行く事になる。

少しは、君のことを知れるのかな。









薬研「大将」

『!』


薬研「安心しな。何があっても、守ってみせるさ。
俺達は、あんたの刀なんだからよ。

胸を張って、どっしり構えててくれや」


『薬研様………』

燭台「そうだよ主。今度は僕らが守るからね」









そう言って、僕が彼女の頭を撫でると、
彼女はぎこち無く、微笑んでくれた。

今まで、僕らの過去を知って、
堕ちかけた僕らの手を取ってくれたんだ。
守らなきゃ、君の刀として格好悪いよね。

†陸佰捌拾捌†→←†陸佰捌拾陸†



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冷泉 雪桜(プロフ) - 雨宮@たふるさん» コメントありがとうございます。これからもよろしくお願いします (2020年3月12日 13時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮@たふる - いつも楽しく読ませてもらっています。続編おめでとうございます。たまに来る燭さに、にきゅんとしてます!これからも頑張ってください。応援してます。 (2020年3月7日 15時) (レス) id: 3cde28d88e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2020年3月5日 19時

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