No.17 ページ18
時は少し遡る
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その日は珍しくバイトも組織の仕事もなく、警視庁で仕事をしていた。
PCのキーボードを忙しなく叩いていると、Aが俺のデスクの前に来て、お願いしていた資料の確認をしてほしいと俺に渡してくる。
確認する、と返事をしてパラパラと捲り、確認していると
「あ…降谷さん。その資料確認したらで大丈夫です。相談したい事が…。」
そう申し訳なさそうに聞いてくる
「…?なんだ。」
ここで言えないのか?そう聞くと、Aは言葉を濁らせた
「……資料は問題無い。丁度いい。休憩行くぞ。」
言いにくそうにしていたAの手を引き、休憩室に連れていった。
自販機で缶コーヒーを2つ買い、1つをAに渡す
「…で?なんだ。相談って。」
「あー…来週の土曜日なんですけど、急ですみません…1日…いや、半日でもいいので休み頂けませんか?」
そうチラッとこちらを見てそう言った。
なんだ。深刻そうな事だと思っていたがそれだけなのか。
「仕事も溜まっている訳じゃないし1日休みでいいぞ。」
問題は無いはず。そう答えると、Aは嬉しそうにお礼を言った
「……その日何かあるのか?」
そう尋ねるとAは一瞬顔を強ばらせる
「えー…っと、親戚の子がこっち来る予定で…その子供と出かける予定です。」
「…その親戚の子はいくつ?どんな子なんだ?」
「高校二年生で、よく昔は私が面倒見ていたんですよ。」
Aはふふっと笑い懐かしむ顔で話し始める。何故だろう。あまりいい気がしない。
「なぁ、その子は…男か?」
「あ、はい。そうですけど…って、降谷さん…顔怖いですけどどうしました…?」
Aは俺の顔を見てギョッとした顔をする。
「いや……何でもない。」
俺はこのモヤモヤした気持ちを誤魔化すように一気に珈琲を飲み干した
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そして現在に戻る
俺はポアロのバイト中で、注文の入ったハムサンドを作りながらコナンくん達のキッドの予告状の話を聞いていると
園「あ!そう言えばさっきね、明日の展覧会、Aさんも見に来ませんか?って誘ったの!そしたら元々行く予定だったって!」
俺は作業をしていた手を思わず止める
そう言えば場所までは聞いていなかった。
申し訳なさそうに、そして挙動不審がちだったのはこれだったのか
……俺は園子さんに明日言ってもいいかと聞いた
明日はその"親戚の子"も来るだろうし、2人の顔でも拝んでやろう
そんなことを考えながら俺はニコニコしながらハムサンドを作っていた手をまた動かし始めた
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yuyuyu(プロフ) - 降谷さん推しの自分には最高の作品です!!細かいかもですが風見くんの一人称自分ですよ! (2022年4月26日 15時) (レス) @page36 id: a946daa559 (このIDを非表示/違反報告)
アレン(プロフ) - souさん» お返事遅れてすみません。ありがとうございます!とても光栄に思います! (2022年4月18日 13時) (レス) id: 227d2dfa97 (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - 零さん素敵!!大人の魅力溢れすぎてドキドキしちゃいました♡♡ (2022年3月13日 20時) (レス) @page50 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
アレン(プロフ) - カトレアさん» コメントありがとうございます!かっこいいって言ってくれたのが嬉しいです!!続編でも是非とも読んでいただけると嬉しいです!!本当にありがとうございます! (2018年6月1日 1時) (レス) id: ab7db67b39 (このIDを非表示/違反報告)
カトレア(プロフ) - もう、アカーーーン!!!!ってニヤニヤしすぎて叫びましたよ←零ちゃんカッコよすぎかね…… (2018年5月31日 22時) (レス) id: 6433e9a6c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アレン | 作成日時:2018年4月25日 2時