76話 古傷 ページ27
「傷のこってしまったのね…」
Aは親が子の頭を撫でるようにシャルナークの腹部にできた傷跡を撫でた。
「あはは、Aが謝ってるのはこれのことかあ〜、あの時は流石にオレ死んじゃうかと思ったよ〜」
シャルナークも自分の腹の傷をながめて、そういえばクロロともこの傷の話をしたなあ…なんてことを思い出す。
「これは痛かったな〜あはは…」
いつもならわざと根に持ってる風に言ってやるとAは大人なノリを返してくるのに、今日ばかりは全く乗ってこない。それどころかさらに落ち込んだように見えた。
ただの光の加減のせいか、Aがどんどん黒と同化していくようにも見える。
「ごめんごめんA冗談だよ、確かにあの時は痛かったけどさ、今はなんともないし男の腹に傷ができたってなんてことないから、ね？」
シャルナークはAが傷つかぬようにあとから冗談だよと付け加えた。
実際全くもって傷に関しては気にしていなかった。
むしろAの昔と現在の様子についての方を気にしている。
丁度頭の手当も終わったのでシャルナークはポンっと一回Aの頭に触れてから、はい、おわりっと声をかけた。
「…ありがとう」
後頭部から流れ出ていた血は止められたが、しばらく流れていた分の血液はAの髪や、首、肩へと流れてしまっていた。
そのためAが動かずにこのまま横になっていると一瞬死んでいるのではないかと疑ってしまう。
大人しく横になったままのAからはいつものような覇気や堂々とした雰囲気がなく一回り体が小さく見える。
シャルナークとAの間にまた無の時間が流れた。
こうしんみりとした雰囲気になると、人はいつもは聞けないことを人に聞いてしまいたくなる生き物だ。少なくともシャルナークはそうだった。
「ねえA〜…聞いてもいい？」
シャルナークはAに断られても聞くつもりでいたが一応聞いてみた。しかし案の定「いや…」と冷たく拒否された。
それでも構わずシャルナークは続けた。
「Aがさ、なんで変わったのかを知りたいんだ。あの日…Aが今日以上にボロボロになって帰ってきた日から…一体何が君を変えたの？あの日、何があったのかオレにも教えてよ」
「…」
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ミカヅチ イヴ(プロフ) - あやはさん» ありがとうございます＾＾あやはさんも受験勉強頑張ってください！＾＾ (2019年8月16日 10時) (
レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
あやは(プロフ) - すごくいいところに来ててわくわくしてます笑受験勉強の息抜きにすごく助かってます！これからも頑張ってください！ (2019年8月15日 22時) (レス) id: df4b2b1b15 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - ゆっずーさん» 応援ありがとうございます＾＾これからも読んでもらえると嬉しいです！ (2019年8月7日 19時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっずー(プロフ) - フェイタンもフィンクスも皆面白い笑笑更新お疲れ様でした！また頑張ってくださ〜い！ (2019年8月6日 23時) (レス) id: 9ee8873612 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - ひがんさん» なるべく毎日更新頑張りますね！ (2019年8月2日 22時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミカヅチイヴ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年6月22日 12時
