4話 理由 ページ5
煙草の先端を窓の縁でかるくトントンッと叩いて吸い終わった部分を外へ落とした。
風にのってフワフワと灰が舞っているのを見つめ、何を思ったかAは先程のシャルナークの質問について答えを出した。
「別にね、困っている人を助けたいとかそうゆう正義感があってハンター協会で働いてる訳じゃないし……
会長のネテロってゆうおじい様が面白いのよ？知ってる？アイザック=ネテロ会長…それに蜘蛛(旅団)に情報を流すため。」
とりあえず正義感で働いているわけでは無さそうなAの口ぶり。
「わかる？私がやってるのはこっち(蜘蛛)の世界でもあっち(ハンター協会)の世界でも悪なのよ」
グロスが塗られて艶っと光る唇をでいたずらっぽくでも大人びて見える風にAはクスリと笑った。
「あははじゃあ、Aは俺たち盗賊の鏡だね」
シャルナークも同じような顔でフロントガラスを見つめながら笑った。
勿論、シャルナークがハンター協会の会長を知らないはずがないがそれには答えなかった。シャルナークもライセンスを持つれっきとしたハンターなのだから。
そして、Aもハンターライセンスを持っている。
先程から何回か出てきているが、Aはここら辺でいう警察とよく似た仕事をネテロ会長の元で働いているのだ。
警察といっても、捕まえたりするのはハンター専門だが…。
そこからAは新鮮な情報を入手し、それを蜘蛛に流していた。
要するに、黒なのだ。
「あぁ…そうだわ、今日も面白い情報あるから後で渡すわね」
窓を閉めながらAは言った。
手に持っていた煙草は道路に投げ捨てて…。
「ん、本当？これで今回の仕事も一気に進みそうだよ」
「そうね…」と答えて手のひらをシャルナークに差し出した。
当たり前の顔で。
それに気づいたシャルナークが笑顔をちょっぴりひきつらせながら「その手…何かな？」と問うた。
これもまたAは不機嫌になって、もう一度手のひらを降りおろして冷たく言った。
「何かな？って…いつものやつ。もうわかるでしょう？私だって仕事なんだからただで情報を提供するわけないでしょ？」
ちぇっとシャルナークは苦いものを食べた顔をしていくら？と聞いた。
それとは対称的にAは涼しい顔で「そうねぇ…今回は楽だったから250万でいいわ」と言った。
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ミカヅチ イヴ(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです＾＾ (2019年7月26日 23時) (
レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
あ - とても好きです (2019年7月25日 20時) (レス) id: 0b49310475 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - フェイタン天使さん» こんにちは＾＾コメントありがとうございます＾＾とっても丁寧なコメント嬉しいです。そろそろ頑張って再開するのでよろしくお願いします＾＾ (2017年10月18日 20時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
フェイタン天使(プロフ) - 始め方(プロローグ)がとても好みでどういう展開が来るのかワクワクしました。妹の病気の話も気になるし、主人公の最期はどんな感じなのかもすごくワクワクします。更新待ってます (2017年10月18日 20時) (レス) id: 0471dee109 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミカヅチイヴ x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2016年12月31日 17時
