【ハイキュー!! 】能ある鷹は爪を隠す＿ 01【男主】 (ページ40)

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練習試合開始 ( 2 / 2 ) ページ40

髪を結ぶ中で纏めきれなかったらしい前髪がパラパラと落ちて来る。然し当の本人はそこまでは気にしてないのか、そのまま放置してはビブスを身に付けた。

「その髪型、どっかで…あ、2メートル越えのバスケ選手」

「…もしかして、紫髪の？」

「そうそう」

「彼処までは長くないとは思いますけど。……スガ先輩も漫画とか読むんですね」

「クラスの奴が読んでたのを借りただけだから、詳しい内容までは知らないけどね。後、アニメもやってただろ」

「ああ、確かに」

そんな髪型に何処か既視感を有って、思い出したのは昨日読んだ漫画の登場人物。( クロオ？クロコ？ …そんな感じだったはず )

「烏野高校対青葉城西高校、練習試合始めます！！」

「「「「お願いしあーす！！！」」」」

そんなこんなしている内に戻って来た日向達。未だに緊張している中、大地から言われた清水が口にした一言でトドメ。( ほんと、大丈夫か？アレ… ) そしてその緊張も拭えないまま、練習試合が始まった。

「取り敢えず、大地先輩。最初は一年の様子見て大丈夫ですか」

「そうだな。最初は、うん」

月島が後衛スタートとなれば、最初からリベロであるAが入っても良いのだけど、月島の能力を見るとすればその選択は正しいと思う。( 大地の最もな心配は日向だろうから、意識そっち行ってそう… )

「………なんつーか、雪ヶ丘中時代の日向見てるみたいですね。なんでも自分がやらなきゃって感じの」

「確かに…」

試合が始まって…大地や田中が取る筈のボールを取ったり、スパイクを打つ助走の段階で躓いたり。

「青葉城西にタッチネット！」

「てめええ！！いい加減、その緊張やめろォォォ」

「！？好きで緊張してんじゃないだろ、バカか！」

24対13。1セット目、遂に青城側のマッチポイント。日向の胸ぐらを掴む影山に思わず突っ込む。( 寧ろ、好きで緊張出来てたら凄いって！ )

「よし！確実に1点ずつ返してこう次のサーブは……あﾞっ」

大地の上げた声に、恐らく日向以外の部員の声が一致する。よりによって、このタイミングで ──

( ( ( 日向のサーブ…！！ ) ) )

「だ、大丈夫か、アレ…！？」

「呼吸してんのか、どうかすら怪しくないですか」

どう見てもガチガチな日向に対して、緊張が此方まで伝染する。Aも此処までとは思っていなかったのか、苦笑いしていて。

「あ、馬鹿」

笛が鳴った瞬間、それにビクリとした日向はまともにサーブトスを上げられないままサーブを放つ。そして ──

── バチーン！！

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