【ハイキュー!! 】能ある鷹は爪を隠す＿ 01【男主】 (ページ29)

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第１０話：チーム ( 1 / 3 ) ページ29

「組めた！！組めたよーっ！！」

「ん！？」

「練習試合っ！！！相手は県ベスト4！！〝青葉城西高校〟！！」

割と実話な話をふたりにしていれば、唐突に渡り廊下の方から聞こえて来た声。声的に顧問の武田先生かと思いながら、入り口を見れば急いだのか息を切らす先生が居た。( 青城と練習試合て、凄いな… )

「！おっ！君たちが問題の(・・・)日向君と影山君か！」

「「………おす」」

必然的に先生を囲む形で集合する中、ふたりを見るとそう言った先生。武田先生の事だから、他意は無いのだろうけど、小さな声で返事を返した日向と影山に小さく笑った。

「今年から、バレー部顧問の武田一鉄です！バレーの経験は無いから技術的な指導はできないけど、それ以外の所は全力で頑張るから宜しく！」

「「オス！」」

「いやあ、あちこち…練習試合のお願いに直接行ってたから全然体育館(こっち)に顔出せなくて…」

まさかまた土下座を…！？中々衝撃的な事を口にした大地先輩に、今回はしてないと口にした武田先生。( 〝今回は〟って… ) ( 此処までやってくれる先生も中々、居ねェよなあ… )

「ただ…条件があってね…」

「条件？」

「〝影山君をセッターとして、フルで出すこと〟」

なんて事無いように続けられた先生の言葉に、僅かに皆に動揺が走る。( いや、当たり前の反応だけど ) ( 青葉城西って大概が北川第一出身だったっけ )

「なんスか、それ。烏野自体に興味は無いけど、影山だけは取り敢えず警戒しておきたいってことですか。なんスか、ナメてんすか、ペロペロですか」

「い…いや、そういう嫌な感じじゃなくてね、えーと…」

「先生に当たるんじゃねーよ」

田中が文句を言いたくなるのも分からなく無いが、先生に文句を言ったところでどうとなる訳では無い。怖い顔を武田先生に向ける田中のジャージを引っ張れば、そのまま口にした。

「い…良いんじゃないか。こんなチャンス、そう無いだろ」

「良いんスか、スガさん！烏野の正セッター、スガさんじゃないスか！」

「………俺は……俺は日向と影山のあの攻撃が、4強相手にどのくらい通用するのか見てみたい」

田中の言葉に、一呼吸置いてそう告げたスガ先輩。田中は何か言いたそうにするも、大地先輩がスガ先輩の気持ちを優先させれば詳細を尋ねた。

「日程は急なんだけど、来週の火曜。土曜はもう他の練習試合で埋まってるんだって。短い時間だから、1試合(ゲーム)だけ。学校のバスを借りて行きます。時間は ── 」

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