うちの兄達の様子がおかしい (ページ3)

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＃1 ページ3

カーテンの隙間から差し込む朝日

そして聞こえてくる鳥のさえずり･･･

･･･そんな優雅な朝なんて迎えてくるわけなく。

「あ゛あ゛っ！遅刻！」

枕元に置いてあったスマホのロック画面には、はっきりと8：05の文字が。
私は急いで飛び起き、カーテンを開け支度を始めた。

顔洗いと歯磨きをしに1階へ向かうと、通路には兄の姿があった。

「お、はよ～A。お前起きるの遅いな」

「わ！？おはよ優兄、ていうか邪魔、急いでるんだから退いて！」

「わー傷付く。つーか早くした方がいいぞ、もう雫と律は先に行ったからな」

優兄の言葉に、えぇ！？と大声をあげる。
やばいやばい、本当に遅刻の未来しか見えない･･･！
ていうか優兄はなんで居るの！？寝坊！？

駆け足で洗面台に向かい、洗顔と歯磨きを終える。
リビングに行くと鞄を持ち玄関に向かう優兄の姿があった。

「おーい、早くしないと遅れるぞ」

「あっ･･･うん！先行ってて！」

食卓を見ると、ラップがかけてある朝ご飯が。
その傍にあったメモ書きには〝 Aの〟と書いてある。･･･雫兄、作って置いてくれたんだ。

折角の好意を無にするのもどうかと思い、私は急いでトーストを口に放り込む。
え？トースト咥えながら登校なんてどっかの少女漫画だって？
やだなぁ、そんな行儀の悪いことはしないよ。
ちゃんと飲み込んでから学校行くってば。

「行ってきます！」

時間がもう5分も経ったことを知り
ごくん、とトーストを無理矢理飲み込んで私は外へ出る。
すると思わず目を見開いた。

「･･･えっ」