あ"ぁ"？てめぇら日本人バカにしてんのかぁぁぁ！？【wrwrd】

16，大丈夫やないよ ページ16

side utu



｢な、、え､ﾍ？｣



｢えっちょ待っ｣

思わず制止の声が出る
この密着に幸せを感じていたら、あの面倒臭いおっさんがAちゃんの髪飾りを引き抜いたのだ

あかん、女の子の頭そんなことしたら、




さらり、


黒い艶のある天蚕糸の束が、自らの指の隙間に落ちる。


思わず目を疑った



美しいとは思っていたが、これは間違いなくこの子の地毛だ。


普通、貴族や王族の娘は、形が作られたウィッグを着用している。
染めた馬の毛や地位が高いと人の髪などを、職人が土台に縫い付けウィッグにしていくのだ。


本当に驚いた。
でも同時に安心しているのも事実だ。

だって、ウィッグが取れる、なんてハプニング醜態を晒すなんてもんじゃすまない。


｢………ありがとうございます｣



けど、なんで君はそんなに平然としてるんや、
どんだけ嫌いでも、どこまでいっても、自分自身の父親ってことは変わりないのに



｢大丈夫ですよ、鬱様、お時間を割いてくださりありがとうございました｣


大丈夫やないよ、やったらそんな苦しい顔せんとって、



｢さぁ、帰ろうかA｣


頭を下げてから、いつの間にか俺の代わりに寄越された兵に送られてふらりと遠くへ行く。





｢なぁペ神、なんか、ゾムにだけはやりたないわ｣


｢んふふ、なんか楽しくなってきたなぁ、振られたら俺のとこ空いてるからね｣


｢ますますやれへんなっ笑｣

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