59: やめねぇよ？ ページ10
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こくり、こくり
相澤「…あれ」
夢うつつの少女の顔を下から未だ寝ぼける頭で見上げた
今は夕方くらい、だろうか
窓に映る夕焼け空からそう判断する
相澤「おい」
ゆらりと座ったまま眠る少女を起こそうと手を伸ばす
が、横から伸びてきた手に叩かれた
乱歩「起こさないで。この子がこんなに深い睡眠を取るのは珍しいから寝かせてやって」
少女の体を大事そうに横たえる少年は、この組を訪れた当初から噛み付いてきた江戸川乱歩であった
何故、ここに？
疑問を浮かべると質問する間もなく彼は答えた
乱歩「Aが寝てる理由は君らの寝顔を見ているうちに眠くなったから。
で、僕がいる理由はAが君らと仲良くする事が得策だって言うから。まぁ、仕様がなくだよ」
相澤「…それ今から嘘でも仲良くしようとする人間に普通言うか？非効率だぞ」
乱歩「だって僕は仲良くする気はないもの」
相澤「…そうか。まぁ、別に俺はどうでも良いンだか」
相澤がそう言った瞬間、2人の間に沈黙が訪れた
「…んぁ？」
すると、タイミング良くか悪くかマイクが起きてくる
マイク「…ありゃ？ここ部屋か？え？どうして？」
乱歩「君ら初日から無理を重ねすぎてクニキダにしごかれた後から動けなくなっていたンだよ。馬鹿なの？」
マイク「いやいやいや仕様がねぇーからな！？俺ら平日は事務所と学校とを行ったりきたりで休日にここだから」
乱歩「無理ならやめれば？別に体術をやる理由もないだろうに」
冷めた乱歩の声に静けさが再び訪れた
「やめねぇよ」
だが、その静けさを破った人物は意外な奴だった
マイク「絶対やめねぇ。諦めるなんて出来ねぇよ。ソレが、誰かを救う一つの道に繋がるなら尚更だ」
無理でもキツくてもしんどくても俺らはやらなきゃいけねーんだよ
今は卵で下っ端でもよ、ヒーローだからな
ニッと静けさを覆すように笑った男に乱歩は目を見開く
マイク「ちなみに俺はここで体術やってりゃあ美少女から美女までウケが良さそうだからっつー理由もあるぜ！乱歩ちゃん」
乱歩「なるほど、ヒーローって基本馬鹿しかいないのか」
相澤「…馬鹿はコイツだけだ」
冷めた目で自分を見る彼らにマイクは嘆いた
マイク「そりゃ、酷ぇぜ！？なぁ、消太ぁ！！モテてぇのは男の本能だろう！？俺だってなぁ！美少女達から美女にもてはや、うぐはぁ…！！」
突如飛んできた拳にマイクの体が布団へ沈んだ
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ごまだれ - 一気読みしたけどめちゃめちゃ面白かった！この小説ほんと好きです！ (8月20日 15時) (
レス) @page33 id: d280296ddc (このIDを非表示/違反報告)
ゆち - 更新しないんですか？面白いので続きみたいです (2021年9月18日 23時) (レス) id: 965039a2b8 (このIDを非表示/違反報告)
おはぎ - 続きが気になります…！！！ (2020年11月20日 13時) (レス) id: 773f6d4603 (このIDを非表示/違反報告)
暁月 - わあああああ！！！！更新ありがとうございます…！！じっくり読ませていただきますね…！ (2020年4月28日 21時) (レス) id: b7a49d6e6e (このIDを非表示/違反報告)
ピリオド - あっ、好き……です。更新大変だと思いますがお身体に気をつけて下さいね！ (2020年1月12日 8時) (レス) id: 704c3ea7dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沖縄県産マンゴー
| 作成日時：2018年6月8日 5時
