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ぶくぶく
ぶくぶく
体が沈む
太宰「…！」
水中で私を見てにっこり笑った太宰がふと、瞼を閉じた
すると、強く握り返された太宰の手がするりと抜けはじめる
A「…っ！」
ごぽ、ゴポポポポ
…っ、あぁ、まずい
息がもたない
せめて、あがれ、
あがってよ…！！
A「〜っ！！」
太宰の体を上へ引っ張り上げようともがくが、太宰の体は重く、今の私の体では水上へ持ちあげられそうにはなかった
A「(…やだ、太宰。こんな最後は、やだよ、太宰。)」
ギュッと太宰の体に縋り付き、水中でバタついてみるが、やはり体格差ゆえか
太宰の体を上に引っ張り上げる事は出来なかった
徐々に私達の体は水底へ近づく
酸素がなくなる
苦しい
乱歩「…っ！A！粘れ！粘るんだ！僕の計算ではもうすぐ福沢さん達がヒーロー連れてくるから！！」
だから、粘れ!!
水上から乱歩が大きく叫ぶ声が聞こえる
…あぁ、そうだ
粘れ、私
太宰が死んじゃうのが嫌なら足掻け！
ぐっと体に力をいれる
そして、太宰の顔を強く見つめた
ーーーーーーー
太宰「はぁ…君ね。人形じゃあないンだから、森さんの指示ばかり待つのはやめなよ。それは愚者がする事だ」
ーーーーーーー
…君と初めて出会った日は其れはもう最悪だった
性格は最悪、異能も最悪
最悪だらけの君に私は何度も眉を寄せたよ
君のおかげで何度も嫌な気分を味わったし、そのせいで��感情��なんてものが芽生えてしまった
君は私や、私が��人形��である事を望む者達からは本当に厄介な存在だったンだ
だけど、その日から君は私をひどく気にかけてくれたね
文句を垂れながらも、色々な世界へ連れ出してくれた君
徐々に私に笑いかけるようになった君
いつも立ち止まってしまう私の手を引っ張ってくれた君
ねぇ、太宰
少なくとも君は、
私を��人��として扱ってくれたあの日の君は、私にとって初めての、
A「(…友人だったンだ)」
��ごぽ��
息を吸う
��水が肺へ侵入する��
あぁ、構うものか
��太宰の手をそっと離した��
ギュッと自分の拳を握る
��目を静かに閉じた��
そして、私は、私が最も忌むべき異能を口にした
A「泡沫の夢」
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ごまだれ - 一気読みしたけどめちゃめちゃ面白かった！この小説ほんと好きです！ (8月20日 15時) (
レス) @page33 id: d280296ddc (このIDを非表示/違反報告)
ゆち - 更新しないんですか？面白いので続きみたいです (2021年9月18日 23時) (レス) id: 965039a2b8 (このIDを非表示/違反報告)
おはぎ - 続きが気になります…！！！ (2020年11月20日 13時) (レス) id: 773f6d4603 (このIDを非表示/違反報告)
暁月 - わあああああ！！！！更新ありがとうございます…！！じっくり読ませていただきますね…！ (2020年4月28日 21時) (レス) id: b7a49d6e6e (このIDを非表示/違反報告)
ピリオド - あっ、好き……です。更新大変だと思いますがお身体に気をつけて下さいね！ (2020年1月12日 8時) (レス) id: 704c3ea7dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沖縄県産マンゴー
| 作成日時：2018年6月8日 5時
