星の雨

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「ええ。分かりました。
代わりに、崇裕さんのお友達にも会わせてくれはる？」


「ええけど。心配やな。
望美ちゃん、別嬪やから。
けども、故郷の親友にだけは会わせたいな。
それに、田舎に望美ちゃんに見せたい景色があるねん」


「嬉しい！
今すぐにでも飛んで行きたいです。
崇裕さんの故郷・・・」


どんな場所を想像してるんか、
うっとりしてらっしゃって、心ここに在らずの表情。


「そんな大したもんはない、長閑なところや。
その前に。
まずは望美ちゃんのご両親に結婚の承諾を得てからやな」


「崇裕さんのような素敵な方、
反対されるはずもありません」


望美ちゃんは、

そう言うけど、
ほんまは心配やな・・・


なんせ、華族の藤井流星様に求婚されておったんやから。


俺でええんやろうか。


いや、俺が幸せにしてみせるんや。


「望美ちゃんの誕生日には、
うちの実家にも挨拶に行けたらええな」


願望、そのまま口にしてしもた。


「お約束ですよ？」


望美ちゃんは、心から幸せそうに微笑んで。


小指を差し出す。


その仕草があんまり可愛ええて、見惚れておって。


指を出すのが遅れてしもて。


「ごめんなさい、子供じみたことをして」


望美ちゃん、真っ赤っかに頬を染めた。


「ううん、指切りしよ。
必ず、俺の田舎に連れて帰るから」


真っ白で美しい指を絡ませると、

離れた胸が激しく波打ち出した。


生涯をかけて、この子を守り抜こう。


そう新たに決意した。














望美ちゃんは、
純粋さ故か、大胆で無鉄砲や。


「崇裕さん、私、まだ帰りたくありません・・・」


「そやけど、家の人が心配してらっしゃるやろう？
藤井さんと出かけたはずが、
僕と帰るだけでも驚かれるやろうに」


「崇裕さんは寂しくないん？」


「寂しいで？
俺もこのまま帰したくはないけど」


「ほんまですか？」


「ほんまや？
でも、そういうわけにはいかへん。
まだ結婚の許しを得てへんから」


「崇裕さんの意地悪」


「望美ちゃん・・・参ったな。
どうしたら分かってくれる？」


わがまま言うところも可愛ええ。

ほんま、ベタ惚れやなと、

自分でも呆れる。

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