この気持ちは毒になる。 ページ29
ヴァランが捕まり、任務が終了した。
もう二度とやりたくない……。
そう思いながら夜の街を歩く。
今は私服姿。
つまり、休暇中だ。
せっかく九州に来たんだ、土産くらい買っていこう
とホテルを出たのがさっき。
焦凍に蕎麦でも買っていこうか。
冬美には化粧品、お母さんには特産品。
夏雄にはどうしようか。
そんなことを考えていた私が馬鹿だった。
ヴィランを捕まえたからって、この地からヴィラン
全てがいなくなったわけではないのに。
「……っ！？」
私は、何者かに誘拐されてしまった。
「やっと会えたね…轟氷雪。」
ー
次に目が覚めたのはどこかの屋上のようだった。
「やっと起きたか。」
ほとんど反射運動だった。
私はバッとその場から離れ、戦闘体制を造った。
相手は苦笑いをして私をみる。
「その反応、傷付くなあ。俺は何もしない。今日の
ところは、ね。」
「！お前…死柄木弔か。」
「嬉しいなぁ、俺の名前知ってたんだ。」
コイツが…ヴィラン連合の、リーダー。
消太の肘を壊したやつだと脳が認識した瞬間、私は
個性で攻撃していた。
「っと、やっぱりNo.2ヒーローの愛娘は伊達じゃな
いや。…でも、いいの？轟氷雪。」
「っ何が！？」
「アンタは俺に攻撃をした。が、俺はアンタに何も
しないと言ったはずだ。」
「……ぁ………」
私はただ、復讐心で攻撃をしていた。
やつがヴィランだとわかってはいるが、今やつは私
に攻撃をしていない。
……私は、ヴィランと同じことを……。
それを自覚したその時、足元が崩れるような感覚に
陥った。
「わかってくれてよかったよ。」
「…何の用だ。わざわざ私を誘拐するってことは、
何か用があるんだろ？」
「ああ。轟氷雪、仲間にならないか。」
何を言っているんだコイツ。
「断る。」
「だろうな。アンタは正義感が強いもんなぁ。」
「…なぜ私の名前を知っている。それにその口ぶり
だと、私のことを前から知っていたように聞こえる
が…。」
「ああ。アンタが9歳の時から知ってる。」
9歳…？
「アンタ、9歳のとき家の近くの公園で虐められてた
ガキを助けただろ。」
「虐められてた…？」
たしかに助けた記憶はある。
でもそれとやつと何の関係が…。
まさか……。
「そのガキが、俺だよ。」
《君を助けたい。》
結局、助けられてないじゃないか。
この気持ちは厄介だ。
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水蓮月夜(プロフ) - 座布団さん» いえいえ！ご意見いただけるだけありがたいです！ありがとうございます。ミリオはいい奴だ…！ (2020年4月7日 18時) (
レス) id: 46a31dc65f (このIDを非表示/違反報告)
座布団 - オチ決まってたんですね(￣▽￣;)すいません！ (2020年4月6日 16時) (レス) id: 5f3a5b3cfe (このIDを非表示/違反報告)
座布団 - 凄くこの作品大好きです！！オチ希望は通形ミリオです！ (2020年4月6日 16時) (レス) id: 5f3a5b3cfe (このIDを非表示/違反報告)
水蓮月夜(プロフ) - ミナさん» ご意見ありがとうございます！先日のアニメでホークス出てきましたよね。カッコよかった〜！年齢も近いし、良いかもしれませんねd(^_^o) (2020年4月2日 9時) (レス) id: 46a31dc65f (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - ホークスがいいです！ (2020年4月2日 9時) (レス) id: 1305b21a2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水蓮月夜 | 作成日時：2019年4月26日 18時
