家族と共に。 ページ20
「今日はここまで。各自机の上の資料に目を通しと
けよ。解散。」
最下位という記録を入学早々叩き出し、危うく除籍
になりそうになった僕。
指は腫れて痛々しいが、内心ホッとしている。
……除籍されなくてよかった…。
「おーい、緑谷くん？」
ハッと前を見ると間近に綺麗な瞳。
顔の前で手を振られている。
「大丈夫か？その指とか諸々。」
「っいえいえ！！！だだだだ大丈夫です！」
「そうか？一応リカバリーガールのところに行くん
だぞ？見てるこっちが痛々しいしな。」
「う…なんかすみません…」
僕よりも身長が高い彼女は周りから視線を集めてい
ることに気づかなかったらしい。
僕の指をまじまじと観察している。
「…んー、粉砕骨折ってとこか？あんまり無理すん
な。これから先毎回怪我しまくってると今度こそ除
籍されかねないからな。」
「え？あれは合理的虚偽って…」
「お前は鈍いのか。」
ため息をつき、僕の頭をくしゃ、と撫でるその姿は
かっこいい。
「アイツが簡単に合理的虚偽なんか使うように見え
るか？」
…ごめんなさい、見えます。
「アイツがなぜお前を除籍しなかったのか。それは
お前に見込みがあると判断したからだ。」
「え？」
「勘違いしてもらっちゃ困る。これから雄英で学ん
でいくにあたって、除籍されるかされないかはお前
達生徒の行動に掛かってる。ずっと個性を使えこな
せずにいるなら、除籍されるか普通科に編入させら
れる可能性が高い。…まあ、アイツが担任なら除籍
だろうな。」
ブワッと風が吹き、彼女の白く長い髪がなびく。
「いつまでも甘えにすがってんじゃねぇぞ？緑谷。
………焦れよ。」
「っ！！」
世間がSnow dropを讃える理由を見た気がする。
「…はい！」
「よし。わかったらさっさとリカバリーしてもらっ
てこい！」
…あれ？あの人は…。
確か推薦入学者で、エンデヴァーの息子さん。
「姉ちゃん。」
「お？ああ、待たせたな、焦凍。」
「別に良い。帰れるか？」
「ああ。帰りにお菓子買ってってやろうか？」
「いらないから。」
「ははっ、ウチの末っ子もついに高校生かー。こん
なに大人っぽくなりやがって〜。」
「うわっ！」
無遠慮に頭を撫でまくるSnow drop。
「なんだよ、嫌だったか？」
「……いで…」
「え？」
「やめないでよ。」
リカバリーガール、僕の目も治してください。
轟くんからお花が見える気が…
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水蓮月夜(プロフ) - 座布団さん» いえいえ！ご意見いただけるだけありがたいです！ありがとうございます。ミリオはいい奴だ…！ (2020年4月7日 18時) (
レス) id: 46a31dc65f (このIDを非表示/違反報告)
座布団 - オチ決まってたんですね(￣▽￣;)すいません！ (2020年4月6日 16時) (レス) id: 5f3a5b3cfe (このIDを非表示/違反報告)
座布団 - 凄くこの作品大好きです！！オチ希望は通形ミリオです！ (2020年4月6日 16時) (レス) id: 5f3a5b3cfe (このIDを非表示/違反報告)
水蓮月夜(プロフ) - ミナさん» ご意見ありがとうございます！先日のアニメでホークス出てきましたよね。カッコよかった〜！年齢も近いし、良いかもしれませんねd(^_^o) (2020年4月2日 9時) (レス) id: 46a31dc65f (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - ホークスがいいです！ (2020年4月2日 9時) (レス) id: 1305b21a2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水蓮月夜 | 作成日時：2019年4月26日 18時
