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｢お前、上宰之Aだろ｣
どこから入り込んだんだ、とか今どうやって彼の後ろに、だとか色々言いたいことはあるものの雲雀恭弥に見付かるとやばい以外の考えが私の頭には無い。何故か基本とばっちりは私が食らうハメになる確率が高い。傍にいることが多いからだろうか。
｢あの、学校出ませんか｣
｢ここでいいだろ？本当は雲雀も交えて話したかったんだけどな｣
｢リボーン無茶言うなよ。雲雀さん俺と会話らしい会話する気ないって｣
どうやら二人とも恭弥さんと知り合いらしい。ほっと胸を撫で下ろせば、リボーンと呼ばれた子供がまじまじと私を見る。
見定められているような感覚であまり気持ち良くは無い。サッと目を逸らすと突然爆弾を放り込まれた。
｢雲雀と結婚するんだってな｣
え、と栗色の髪の少年が目を見開く。私もそれくらいわかりやすい反応を示したいが、焦ったせいか却って頭が冷える。
｢恭弥さんにでも聞きましたか｣
｢いや？アイツは喋らなかった。本人に聞くのが手っ取り早いに決まってるから聞きに行ったのに、この前は無駄足踏んだぞ｣
私はあの人、雲雀恭弥を恐れているが、ああいう口の硬さや他人への洞察の鋭さにおいては幾らか尊敬しているし好んでいる。
それは兎も角ならば何故私と恭弥さんの話を知っているのか。話が見えてきたような、そうではないような。
余計なことを言って情報を洩らすのは得策ではない。口を引き結んだ私を見て彼らは目を見合わせる。
｢俺はリボーン、この沢田綱吉の家庭教師だ。ツナは次期ボンゴレボスになる。……信じる信じないはそっちの判断だが、上宰之A。腹を割って話したい｣
数秒考え込む。どうすれば正解なんだろうか。私には突出した学も知識も経験も無い。この人たちが雲雀恭弥とボンゴレの名を使って私に近付く道玄組の敵対勢力ではないと誰が証明できよう。
とりあえずは恭弥さん本人に確認を取った方が、しかしあの人がまともにこの人数と対峙するビジョンが思い描けない。
どうしよう。
結局一周させた思考が巡り巡って意味を成さなくなる。
ウンウン唸る私だったが、後ろから突然手が伸びてきたせいでそれも止めることになる。
｢これと話したいのなら僕を通してくれない？生憎取引だとかに耐性のない人間なんでね｣
｢きょ、うや、さん｣
完全に首を絞める形となった腕が私の体をロックする。
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さとう(プロフ) - コメント失礼します。とっても面白くて何回も読み返してしまいます！夢主ちゃんと雲雀さんの歪な関係がとてもグッときます。影ながらいつも応援しております。更新無理せず頑張ってください！ (2019年6月18日 23時) (
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作者名：銀竹 | 作成日時：2019年5月28日 20時
