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08.重岡大毅×観察 ページ9
〆．
「大ちゃん、入ってい〜？」
「ええでー！」
もともと開け放たれてたドア。
一応声をかければ、元気な声が返ってくる。
「望の世話お疲れさん」
彼の部屋は、全体的には整頓されているけれど、
置かれているものが子供っぽい。
「部屋、掃除機かけようかなって」
「ああ、ありがと。落ちてるゴキちゃんは吸わんでや〜」
「床に落ちてると本物にしか見えないね」
二人で何やってんだか。
ゴキちゃんのおもちゃをまじまじ観察し、
「やっぱり吸ってい？」
「あかん」
なんて、謎の会話を繰り広げる。
二人の見ている方向は同じで、
だから交わらない視線。
それでも体の距離が近づいているのは気付いていた。
とん、と肩が触れて、
少しだけ彼の方に体重をかければ、
そのまま抱き寄せられた。
「なんか、いいシチュエーションだと思うの」
「俺も思う」
「なんでゴキちゃん眺めながらなの」
「俺ららしくてええやろ」
ムードがないなぁ。
それが大ちゃんの良さでもあるんだろうけど。
「で、掃除機かけていい？」
「ええってば、ゴキちゃんはそのままでな」
「むず」
〆．
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作者名：はゆな
| 作成日時：2018年11月25日 14時
