【歌い手】王様ゲーム……ではなく王様ドッジなり (ページ26)

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＜番外編2＞王様ドッジ25 ページ26

センラ「ごめんな」

志麻「エイプリルフールやけどほんまにこれは嘘やない」

『……そんな…』

あれ

なんで泣いてんだろ

馬鹿かな……私泣くの……

"じゃあ、お互い頑張ろな"

そう言って部屋を出ようとした

『ま、待って！そんなの嫌だから…！私は許さないからね…！私と違って相手がどんなに女子らしくて可愛いのか分からない……だけど、嫌だ…』

止まらない涙と共にそういう

不意に時計が12時を指したのだと同時に鳴る

『…私、彼氏なんてできてないから！嘘だよ！あんたらのこと好きなのに彼氏なんて作らないっつー……の…』

自分で言ったことを把握してハッとなる

"あんたらのこと好きなのに"

志麻「ごめん……最後に言わせてくれへん？」

『謝らないで、余計悲しくなるから……なに？』

これはエイプリルフールではない

私はそう悟った

志麻が私の目の前にまで来た

志麻「あのな」

私の目をみてそこから視点を動かさない志麻

志麻「…さっき言ったこと全部嘘。俺、彼女なんかできてへんで。エイプリルフールの嘘」

『は？』

うらた「俺のお兄ちゃんに彼女なんかいねぇーしー、俺が好きなのはAだし」

センラ「他校の幼なじみとかおらへん」

『…お前ら！！！ふざけんな！！』

坂田「Aちゃん彼氏おらへんくて良かったあああっ、しんじてしもたぁぁ」

嘘かよ？！

そこでなんで気づかなかったか、って言われるかもだけど！！

流石に真剣な話されたら信じたわ！！

『バカ！！』

志麻「お前も嘘ついたやんw」

うらた「ああああっ、Aに彼氏できたとか聞いた瞬間死んでこようかと思ったわ！」

？！

センラ「なんでやねんって話なw」

『はぁ…でもエイプリルフールについた嘘は一年間叶わないらしいよ』

志麻「え」

『彼女ができたって嘘ついたら一年間彼女できない。そんなジンクスがあるの』

うらた「志麻くんさよなら」

センラ「いや待てや！Aも彼氏できたって！」

『いいのよ！嘘ついてもつかなくてもできねぇんだよ！！』

坂田「だったら俺が彼氏になったるよ？」

『え』

うらた「坂田」

坂田「ああああごめんなさいごめんなさい嘘ですエイプリルフールううう」

志麻「エイプリルフール終わったけどな。…で、A、俺らのこと好きなん？」

『は、はぁ？！そんなわけっ』

センラ「さっきバリバリ言ってたやん」

『…そうだよあんたらのこと好きだよ！』

志麻「開き直ったw」

こんなエイプリルフールも悪くないかも