【歌い手】魔法使いと4人のゴースト海賊【浦島坂田船】

魔法1 ページ3

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『行ってきまーす』

朝、私はいつも通りこの時間に散歩へ出かける

ほうきと杖は勿論持ってる

？「お姉ちゃん今日は散歩行くんだね」

『え、あ、なんだ、ハナか……。今日はって、毎日行っとるけど』

ハナ「嘘ばっかり〜昨日、寒いからやだ〜って言って行かなかったじゃん」

『なっ、別にええやないの！ほっといて！』

からかってくるハナにいらだちを覚えた私はほうきにのってすぐさま飛んでいく

はぁ……もう朝から…

って言っても、10時なんやけどね

『あ、茉由、あんた何しとんの？』

たまたま見かけた友達、茉由に話しかける

茉由「え？ちょっと親に頼まれて買い物〜そういうAこそ何してるの？」

『散歩、かな？』

茉由「散歩って歩かなきゃ意味無いよw」

『え、まじで？』

茉由「飛んでるんじゃねぇ…」

『まぁこれも散歩ということでね』

じゃーね、と手を振りまた一人になる

あ、この辺でいいかな

パタッと、地面に降りる

ていうか、いくら魔法使いでも歩きますよ

『昨日より暖かくて気持ち〜』

ぐーっと伸びをしながら歩く

この町、朝から賑やかだなぁ

？「えぇー？！ちょ待ってや！酷いってー」

あれ？

どこからだろ。

辺りをキョロキョロみわたす。

『あれかな…』

物陰から首だけどひょこっと出して話を聞く

盗み聞きするつもりはない

？「いいだろ、お前のためだし」

？「んー、成功するまでその場から動けん呪いかけといた」

？「めっちゃいらん呪いやな」

？「待ってよー！！」

複数人いるな……

なんだろう？

誰か置いてかれてる？

チラッとその人をみる

『あ……あの人や』

赤毛の20代前半の男の人

？「えい！っ、あれ〜おかしいなあ、あってるのに…もっかい！」

独り言でかいなこの人

ブツブツ言いながら杖を振っては首を傾げる

『魔法使いさんかな？』

魔法使いなら、そのできない魔法教えてあげたい

？「こんなん一生できひんやん……」

ついには諦めてしまった

根性がない人だな……

『ねぇ、そこの人』

私は勇気をだして、話しかけてみた

？「んぇ？俺？な、なんですか？」

『その、魔法できんの？』

？「え、あっ……ちょっとw」

『ちょっとみせて』

その人が持っていた魔導書をみる

あ〜これか…

『いい？あんたの振り方じゃほんとに一生できんよ。ほら、こうやって持って半円描くの』

ほら、と言うとその人ができなかった魔法が私には一発でできた

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