ep254 ページ7
しかし状況を見れば自分の軍勢が数で優っているのは明らか。
「何をしている早く殺れェ!!百地、貴様も――」
だが、一向に動く気配のない手駒と百地に藤林が痺れを切らしたその時、百地は言った。
「悪いの、わしも敵と内通した裏切り者の命令を聞く義理は無いぞよ」
その言葉に嵌められたのは自分だと悟った藤林。
「頼み事なら既に受けておってな。ここはどうぞよ、この場にいる1番身分の高い者に仕切って貰うというのは?」
「ま……さか……貴様……」
その言葉と共に現れた白装束の男は刀を手に言った。
「将軍の名の下に命令を下す。賊を討てッ!」
首を斬られた筈の将軍が今目の前にいる事実に一同が唖然とする中
「貴様ァァァアア!!!」
藤林が真っしぐらに将軍を襲わんとする。
しかし百地によって寸前のところで阻まれ、
「百地貴様謀ったなッ!!」
歯軋りをした。
突然現れた将軍に驚きを隠せない新八は尋ねる。
「なんで将軍暗殺部隊に将軍様が!?だって本物は全蔵さんに……」
「それは余ではない。余は殿中での事件の後、既に何者かによって拐かされ、百地の庇護のもと伊賀に潜伏していたのだ」
その言葉に一同はまた驚きを禁じ得ない。
「まさか。あの殿中から将軍様を拐うなんてそんな真似……」
だが猿飛は言った。
「できるのよ……あの男なら……」
「ッ!……百地貴様、服部の小僧と共謀して将軍の死を偽ったのか!!伊賀者まで出し抜いて!!」
「貴様が伊賀を語るでない下郎。あぁも容易く伊賀が落ちたのは貴様らが敵と内通しておったからだろう。
わしも服部の小僧も根っからの忍ぞよ。誰に仕えるかは己で決め――」
ザシュッ――…
瞬間、百地に藤林のくないが突き立てられる。
だらりと力を無くした百地の様子に誰もが息を呑んだその時――
百地の首が歪に起き上がり、口から大砲、両の腕から銃口が出てきた。
「その程度の忍法では将軍の首は獲れん。この百地乱破の首もな?」
ドカン――ッ!!!
轟音、突風とともにキャノン砲が炸裂し、すっかり焼け野原になった一帯と見えなくなった藤林。
一同がしーーんと静まり返る中、車椅子を押していた少女、改め百地乱破は言った。
「修行が足りん。これが本物の『忍法』ぞよ」
「そっちが本体だったんかいぃぃいい!!!」
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ギラッフェ(プロフ) - ゆうゆさん» コメントありがとうございます!楽しみにして下さってて本当に嬉しいです。これからもよろしくお願いします! (2021年3月1日 1時) (レス) id: c665168944 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - ひなたさん» コメントありがとうございます!テストに間に合ってよかったです。これからもよろしくお願いします! (2021年3月1日 1時) (レス) id: c665168944 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうゆ - 更新凄く楽しみに待ってました!応援してます、これからも頑張ってください!! (2021年2月26日 1時) (レス) id: 90e018deaa (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - めちゃめちゃ楽しみにしてました!これからの展開が楽しみですこれで明日のテスト頑張れます! (2021年2月26日 1時) (レス) id: a90e951796 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - じゅうぞうさん» コメントありがとうございます!なかなか更新できずすみませんでした。応援ありがとうございます! (2021年2月26日 1時) (レス) id: c665168944 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ギラッフェ | 作成日時:2020年8月29日 0時