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ep251 ページ4

同じ時刻、空では……



護衛船に守りを固められた鉄壁のそのど真ん中――将軍の乗る飛行船で



ざしゅっ――……






将軍の首とその血飛沫が飛んだ――――。




首が夕日に舞う中、将軍の胴は重力のままドサリと崩れる。

そして止め処を知らない血液が流れ出し、血溜まりが見る間に広がっていった。


唖然としていた六転舞蔵はその音と鼻腔に張り付くような血や匂いで我に返る。



「ぜ……全蔵ぉ……!!」



そして急所を突かれた痛みに悶えながらも、舞蔵は修羅のような表情で服部全蔵を睨んだ。


だがその視線をまるで捉えていないかのような全蔵は、自ら狩り取った将軍の首を拾い上げ、



「悪りぃな。お前が将軍じゃこの国は守れねぇよ」


闇の蠢く眼で、もう返事の無い首に向かってそう言った。


そして舞蔵に


「ここで見たことをしっかり焼き付けて後世に伝えな。将軍殺しの咎、未来永劫背負う覚悟は出来てる」



そう残して立ち去った。




それと同時に


ドゴォォオン――……!!



船体に砲弾が撃ち込まれ、爆音と共に激しく煙をあげる。



 



その砲撃によって飛行船の操縦室は一瞬にして混乱の渦へと叩き落とされる。
モニターに映る敵の船を前に状況の把握を急ぐが


「何だアレは!?レーダーには何も映っていなかったはずだぞ!」

「護衛船はどうした!!」

「応答がありません!」



既に退路など皆無。袋小路だった。





 






そして海でも、将軍の影が潜む艦体に砲撃が降り注いでいた。


「なにが起こっている!?」

「後方の護衛艦が突然発砲を!」

「それだけじゃありません!前方に謎の艦隊が!」


敵による挟み撃ち――その事実に男は驚愕する。


「まさか裏切りか!?いや、この作戦には選りすぐりの忠臣しか参加していな――ッう"ぐっ…」


だがその言葉も言い終わらぬ中、胸に刃を突き立てられ力無く倒れた。




将軍側の人間が思っていたより遥かに用意周到な内部工作を以って、鬼兵隊と春雨による襲撃が始まりを告げたのだった。




 

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ギラッフェ(プロフ) - ゆうゆさん» コメントありがとうございます!楽しみにして下さってて本当に嬉しいです。これからもよろしくお願いします! (2021年3月1日 1時) (レス) id: c665168944 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - ひなたさん» コメントありがとうございます!テストに間に合ってよかったです。これからもよろしくお願いします! (2021年3月1日 1時) (レス) id: c665168944 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうゆ - 更新凄く楽しみに待ってました!応援してます、これからも頑張ってください!! (2021年2月26日 1時) (レス) id: 90e018deaa (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - めちゃめちゃ楽しみにしてました!これからの展開が楽しみですこれで明日のテスト頑張れます! (2021年2月26日 1時) (レス) id: a90e951796 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - じゅうぞうさん» コメントありがとうございます!なかなか更新できずすみませんでした。応援ありがとうございます! (2021年2月26日 1時) (レス) id: c665168944 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ギラッフェ | 作成日時:2020年8月29日 0時

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