ep262 ページ15
駆けつけた2人に皆が驚く中――
「走れぇッ！！」
再会に安堵する暇もなく、銀時の声が響く。
それにハッとして再び立ち上がり、走り出す面々。
「お二人とも生きてたんですね！」
走りながらそう言う新八に百地が頷く。
「奴等が壊滅させたのはこの百地乱破が操っていた藤林の郎等ぞよ。真の忍の戦はこれからぞ」
皆が少し安堵に包まれる一方、Aは背後で夜兎を足止めする忍達を一瞥し、
「とは言ってもそれもただの時間稼ぎにしかならないですけどね」
仕方なさげに溜息をつく。
「ならなんか考えろよ参謀！」
そして思わず噛み付いた土方に「あれ」と目を丸くすると
「いたんですか、局長と副長」
呼吸するように煽る。
「テメェ……」と青筋を立てる土方だが、当のAは不意に真顔。
「正直、作戦考えてる暇あったら走るってのが作戦ですね」
神妙な口振りでそう言った。
その言葉にさっきまで目くじらを立てていた土方も思わず押し黙る。
「……そんな顔しないで下さいよ。これでも一応出来る限りのことはしたんです」
鬼兵隊の主戦力は里の反対側に誘導し、圧倒的多数VS少数の構図は免れた。
「――……と言い切れれば楽なんだけど……」
小さく呟いたAはその鬱憤を吐き出すかのようにふぅっと息を吐いてまた前を向いた。
「それより百地さん、この先のことを彼等に……」
そう言われた百地は、「よく聞け」と言ってその先を引き継ぐ。
「西の岩壁、摩利支天の彫像近くに里の者のみぞ知る抜け道がある」
そこへと続く桟橋の上を走りながら話は続く。
「そなたらは将軍を連れ、そこから伊賀から抜け出すぞよ」
その言葉と共に不意に一人、桟橋の上で立ち止まった百地。
不審に思って皆が振り返ろうとしたその目の前で、
彼女はカラクリ人形を大きく振りかざし――――
バキィィィィ――……！
桟橋を真っ二つに割った。
百地の残った向かい側の桟橋との間には大きな亀裂。
その下は言わずもがな奈落の底だった。
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ギラッフェ(プロフ) - ゆうゆさん» コメントありがとうございます！楽しみにして下さってて本当に嬉しいです。これからもよろしくお願いします！ (2021年3月1日 1時) (
レス) id: c665168944 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - ひなたさん» コメントありがとうございます！テストに間に合ってよかったです。これからもよろしくお願いします！ (2021年3月1日 1時) (レス) id: c665168944 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうゆ - 更新凄く楽しみに待ってました！応援してます、これからも頑張ってください！！ (2021年2月26日 1時) (レス) id: 90e018deaa (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - めちゃめちゃ楽しみにしてました！これからの展開が楽しみですこれで明日のテスト頑張れます！ (2021年2月26日 1時) (レス) id: a90e951796 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - じゅうぞうさん» コメントありがとうございます！なかなか更新できずすみませんでした。応援ありがとうございます！ (2021年2月26日 1時) (レス) id: c665168944 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ギラッフェ
| 作成日時：2020年8月29日 0時
