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ep261 ページ14

―no side―



近藤と土方が加わり、万事屋と将軍は夜兎を薙ぎ倒し、走った。

互いに背中を守り、守られ、ただ懸命に走った。




だが、



「やれやれぇ……俺達、こう見えても絶滅寸前の貴重種なんだぜ?もう少し丁重に扱ってほしいもんだ」


夜兎の機動力を前に、その逃走も虚しく……気付けば囲まれていた。



「こんだけ同胞を狩られちゃあ、生きて帰すわけにはいかねぇなぁ?」


夜兎の群れから出てきた阿伏兎がそう言って笑う。



「ふざけるな!!勝手に人の国を踏み荒らしてるのはお前らの方だろッ!!」


怒りに震える新八にも、どこ吹く風の阿伏兎は



「本当にそうかい?俺には踏み入る前からとっくに腐って見えたが?」


嘲笑うように言ってみせた。



「それにこの国にトドメ刺そうとしてんのはお前らサムライだろぉ」




耳が痛いとも言えるその言葉にグッと木刀を握りしめ、銀時は問う。



「奴はどこだ……高杉はどこにいる……」


「さぁな。少なくともアンタが今から行くとこにはいねぇなぁ」




生きて帰すつもりなどさらさら無い阿伏兎はそう言うと、


「道案内は先に送っといたぜ」


片手に携えていた百地の包帯頭を掲げた。


「忍にサムライ……仲良くこの国と一緒に滅んでいきなぁ!」



意気揚々と言い放った台詞。


だがどこか冷めた銀時達の空気に一瞬の沈黙が流れたのち――



「悪いがそいつに先導は務まらねぇ。そいつに務まるのは――」


「ココアでも飲むか?それとも真っ赤な紅茶か?」




包帯頭――改め百地乱破のカラクリ人形はその台詞と共に、爆ぜた。




ドォォォオン――!!




激しい光と煙で視覚が奪われた中、銀時達を囲んでいた夜兎達が何者かによって次々と斬り伏せられていく。


そして背後のジャリ、という鎖の音に振り返れば――





「立て侍。忍もこの国も、まだ死んでおらんぞよ」


巨大な手裏剣を携えた百地乱破と……



「百地さん、頼むんで高速移動する時は事前に言って下さい。マジで舌噛むかと思いましたよ?」


明らか、百地に引きずられて来たのだろうAがいた。




 

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ギラッフェ(プロフ) - ゆうゆさん» コメントありがとうございます!楽しみにして下さってて本当に嬉しいです。これからもよろしくお願いします! (2021年3月1日 1時) (レス) id: c665168944 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - ひなたさん» コメントありがとうございます!テストに間に合ってよかったです。これからもよろしくお願いします! (2021年3月1日 1時) (レス) id: c665168944 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうゆ - 更新凄く楽しみに待ってました!応援してます、これからも頑張ってください!! (2021年2月26日 1時) (レス) id: 90e018deaa (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - めちゃめちゃ楽しみにしてました!これからの展開が楽しみですこれで明日のテスト頑張れます! (2021年2月26日 1時) (レス) id: a90e951796 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - じゅうぞうさん» コメントありがとうございます!なかなか更新できずすみませんでした。応援ありがとうございます! (2021年2月26日 1時) (レス) id: c665168944 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ギラッフェ | 作成日時:2020年8月29日 0時

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