【銀魂】前職：攘夷四天王専属参謀 肆

ep195 ページ48

そして間髪入れず、


「何しとんじゃおのれぇぇえええ！！」


お妙の飛び蹴りが炸裂する。
そのまま地面に打ち付けられた近藤に馬乗りになると


「ゴリラがなんでこんな宝塚美人になっとんじゃ！！なんでこんなデカイ乳ぶら下げとんじゃァァァァアア！！」


「ごめんよお妙さん、困っている君を見たら黙っていられなくて……」


涙をにじませる近藤。


「でも、でも、でも……ぶっちゃけ俺の方が色っぽ――グハァッ！！」



瞬間、お妙の制裁が落ちた。



そしてそれと同時に街のサイレンが鳴る。


『異教徒発見！異教徒発見！』



「うおぁ！！やっぱ見張られてたぁー！！」


銀子が思わず頭を抱えて慌てふためく。


「何が原因だ！？野糞か！？お妙か！？もう心当り多すぎてわかんねえよぉおおお！！」

「それより早く逃げないと！」


新八の言葉で逃亡を試みる面々だったが、気づけば右にも左にもデコボッコ教。

完全に挟まれていた。



「おぉい、警察！どうにかなんねぇのかよ！！」


もはや八つ当たりの銀子だったが、近藤は不意にニヒルな笑みを浮かべてみせる。


「大丈夫だ。国はこの街を見捨ててなんかいない」


体を起こしつつ、鼻血を垂らしながら言う。



「俺はお妙さんを追うためだけにここに来たのではない。
この街を救う新特殊部隊を手引きするためにここに来たんだ」



その時、銀子達の頭上に影がよぎった。

そしてザッと砂を踏みつける音がして背後を見れば




「行くわよ〜てめ〜ら。まん選組出動でーい」


沖田総悟(♀)

とその他諸々、真選組隊士(♀)




「普通に敵に女にされた特殊バカの集まりだろぉがァァァァ！！
てめーら警察のくせに揃いも揃って何やってんだァァァァ！！」


もはや突っ込まずにいられない新八と、


「嫌味か！？嫌味なのかァァァア"！？」


そんなのお構いなく沖田の胸をもごうとするお妙。


「ィ"だだだ、姉御！て、敵あっち！！」

「敵はお前らの乳じゃあァァァァ！！！」



聞く耳持たないお妙に沖田が助けを求めた先は…



「ハッ、バカバカしい。出来ることならくれてやりてぇくらいだぜ、こんな邪魔なモン」



煙草を吹かし、仁王立ちするそのふくよかな女性。

見た目はアレだが、声帯は聞き覚えのあるそのふくよかな女性。





一瞬流れた沈黙の後、





「……ありがとう」

お妙は静かにそのふくよかな女性こと土方十四郎(♀)の肩に手を置いたのだった。




　

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