【銀魂】前職：攘夷四天王専属参謀 肆

ep172 ページ25

鬼兵隊と聞いて警戒する3人を他所に、私は何事もなかったのように1人で食事を仕切り直して一言……



「へぇー、晋助の参謀ね……」


「ぉ、おい、どうしたたんだよA？」

「別に。ふぅーんって思っただけど？」



「いや、なんかおまん明らかにイラついて――……ハッ！！まさか！！」

「ははぁ〜ん、アタシわかっちゃったぁ〜」

「私もぉ〜」

「いやねぇ、奥さん！そういうことなら口に出して言えばいいのにねぇ！」



急にくねくねしながら女言葉で話し始める3人に、食べていた刺身が妙に不味く感じる。



「なに……？キモいんだけど」


「やぁねぇAちゃん、嫉妬してるならハッキリ言いなさいよぉ〜」



は……？嫉妬？なにに？



「高杉の現参謀を目の前に、嫉妬しちゃったんでしょぉ〜？？」


「あれよ、未練タラタラの元カノが元カレの今カノに会って『へぇーあんたが今の女？ふぅーん、へぇー？』とかプレッシャーかけてくるアレだよな！！」


「そんでそんで！『あんたは彼のあーんな所とかこーんな所、知ってんの？アタシは知ってるけど！』とか謎のマウント取っちゃうやつだよな！！」


「ひぃー！女の嫉妬っちゅうのはまっこと怖いのぉ！！あは！あははははははははは――――」




「はい、ごちそうさまでしたさよーならー」

「「「待ってぇぇえええええーー！？！？」」」



何事もなかったかのように帰ろうとした私を必死で止めようとする大の男達三人衆……。



「ん？なに？君達の元参謀は君達の言う通り現参謀様に嫉妬してご帰宅するだけですが何か？
よかったねー君達の予想は大当たりだよー？
私はその元カノとやらに相応しく尻尾を巻いて逃げるんだよー。なんの問題があるのかなぁー？無いよねーよかったねー」


「やばい……やばいぞ銀時！明らかに怒ってるはずのAが笑っている！」


「A！悪かった！！俺達が悪かったからっ！！早まって帰るな！！久しぶりにお前と飲めるって言うから俺たちも楽しみに――」


「本音は？」



「「「黒子野来た時にお前居なかったら詰む」」」



……こいつら正直すぎてブン殴りたい。




　




が、まぁ……黒子野に居心地悪い思いはさせたいわけではないし……。

そもそも黒子野がどんな奴だったか顔見てから帰んないとこっちもモヤモヤするし……。



私は致し方なく部屋に戻った。






　

ep173→←ep171

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す