【銀魂】前職：攘夷四天王専属参謀 参

ep99 ページ2

「取り敢えず今の状況を整理しましょうか」


そう言って新八君から聞いた経緯をつらつらと話し始める私。

マダムは巨万の富を注ぐ超セレブで、先日この高天原に来店した。そして今日、再びここに訪れることを約束した。

本来なら万々歳な話だが、マダムの影響力の甚大さゆえに彼女の再来は不吉なことだと考えられている。
そしてそれはこの店も然り。
災厄が降り注ぐと恐れて誰も店に寄り付かなくなったというわけだ。


で、それを解決すれば今月の家賃を稼げると思った万事屋がしゃしゃり出て。そこになぜか局長も加わって……


それで今に至るのか……。
ホント、なんで局長が加わってるんだろ。



「てかこの腐れポリ公共がいなけりゃ今頃女の子の2、3人は落とせてたってのによ……」

「GINの言う通りだぜ。ったく最近の警察はこれくらいのことでやいのやいの……」


「お前がその警察のトップ！！」


「……それは昔の話だ」


いや、昔の話じゃないでしょうよ。
今、まさに現在進行形であんたは自分の生き恥ついでに警察の恥を晒してんだってば。


深い溜息を吐いた私の横で副長が局長の手を引いてずるずると退散を図る。

が……



「嫌だぁァァァァ！！俺はホストになるんだァァァァ！！」


わめき散らす局長。もはやおもちゃ屋の前で退散を余儀なくされた小学生男子のごとし。



「沖田君、いっぺん気絶させてから持って帰ろう」

「さすがAさん。ナイスアイデアでさァ」


私達がそんなことを話していた時、「ちょっと待って下さい！」と狂死郎さんが呼び止めた。



「これは……もしかしたら、もしかするかもしれませんね！」


副長と沖田君を交互に見ながら、嬉々として言う彼に「……あぁ、成る程」と納得する私。



「確かに性格は難ありですが見てくれは問題ないですからね」

「アリ寄りのアリですよね！」

「まぁ、私個人としては先日のご協力にお礼もしたいですし。良かったら貸しますよ、ウチの副長と隊長」



「「……は？」」


私と狂死郎さんの会話に素っ頓狂な声を出す2人。


「おい何の話だ、橘」


何の話か、と聞かれてにこにこと笑顔を返しつつ「まぁまぁまぁ〜」と勢いで押す。


　



今夜は楽しくなりそうだ。




　

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