【銀魂】前職：攘夷四天王専属参謀

ep5 ページ7

「通報の食い逃げ犯ってのはどこのどいつでィ」


まだ事態が飲み込めず、ぽかんとしていると銀時が私を指差して言う。


「お巡りさん、コイツです！」

「ちょ、銀時いい加減に――――」



ガチャン



「は？」

銀時の胸倉を掴もうとした手に手錠が掛けられる。


「いや、違うんですってお巡りさん！私無実ですから！」

「弁明なら後でたっぷり聞いてやらァ――――


…………土方さんがな」



ﾎﾞｺﾞｯ……



鈍い音がして見れば煙草を咥えた男が拳をわなわな震わせながら立っていた。


「面倒だけ俺に押し付けんじゃねぇ」

「それは酷ぇよ土方さん。職務怠慢もほどほどにしなせェ」

「テメェにだけは言われたかねぇよッ！！」


なに、この警察2人組？異色のやりとりに余計混乱する。



「取り敢えずしょっ引くぞ」


煙草の煙をふぅと吐き出しながらそういう男。

待て待て待て。取り敢えずって何、取り敢えずって！？こちとら冤罪なんですけど！？

てかいきなり手錠かけるとかアリ？いやナシでしょ、せめて事情聴取とかまずやるべきこと先にあるよね！？


「ってことらしいよ〜食い逃げ犯〜」

そんな私を銀時はにやけ顔で煽ってくる。


「マジで斬る」

「万事屋の旦那、コイツ知り合いですかィ？」


なに、逆に銀時はこの警察の人達と顔見知りなの？


「いやぁ？知らない知らない。微塵も覚えが無い」

「おい銀時、取り敢えずもう一発殴らせろ。そのほじりまくりの鼻、再起不能にしてやる」


「食い逃げの挙句、暴行、脅迫……」


なんでそうなるッ！？


暴れる私を取り押さえながらズルズルと引きずってパトカーまで連れて行く警察達。


「じゃあな〜、更生しろよぉ〜」

「今度会ったら絶対斬るッ！！背後からバッサリ斬り捨ててやるッ！！！」



白眼をむいて完全にバカにして来ている銀時にありったけの罵詈雑言を吐きながら、私はパトカーに放り込まれた。



　



初出勤をサボった罰でしょうか……。


　

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