#4 現場検証 ページ5
「さっきリーダーから聞いた話、信じられる?」
“遺体が消えた”という例の路地裏にて。
クロッカスに調査を頼まれた
「さぁ……私には分からないけど、でもあの人は嘘つかないよね?」
ニゲラはツインテールを揺らして首をかしげる。
とりあえず問題の現場に着いたのだが、もちろん遺体などは見当たらない。ただ雨上がりの濡れた小道が伸びているだけだった。
「犯罪者症候群、まだ終わらないのかな?」
「ニゲラさんが言うみたいに、早く収束してくれたら良いんだけどね。政府の人達は黙認してるってことでしょ?」
『手の打ちようが無いんじゃないの?』と、誰かの声がした。
「か、花音ちゃん待って!」
ニゲラは慌てて花音の手を取り、物陰に身を潜める。
ちょうど入れ替わるように、二人の女性が姿を現した。
「政府のお偉いさん方も色々頑張ってはくれてるのかもね。だけどアタシ達の存在を知らないから、どうしようも無いのよ、きっと」
それはニゲラ達に向けられた言葉ではなく、単に女性ら二人で会話をしているだけのようだった。
薄暗い路地裏に不釣り合いな人目を引く赤髪の女性が、傍らの女性に言って聞かせている。
「犯罪者症候群の存在そのものを普通の人達は知らないものね。だから、それに対抗するのは“ノアの方舟”とか言う奇妙な組織だけなのよ」
花音とニゲラは顔を見合わせた。赤髪に背の高い女性と、金髪にピンクのメッシュが入った女性。間違いなく、この辺の人間ではないし、犯罪者症候群とノアの方舟の事も知っている。
「何者……?」と聞こえない程の小声で花音が呟くと、「さぁ……」とニゲラも首をかしげる。金髪の女性が口を開いた。
「なるほど。だから、こんな自由が許されるわけだ。……
「わっ!?」
花音の身体が宙を舞った。
「花音ちゃん!?」と叫んだニゲラも何かに引っ張られ、二人は折り重なるように物陰を転がり出て倒れた。
「あら、盗み聞きしてたの、この子達?」
「全く、一般人に聞かれるにはまずい話だったのに。誰もいないと思って油断したな」
「まぁ、いたとしてもノアの方舟の子達だしねぇ。アタシ達が任務を成し遂げるのには、ちょうど良かったんじゃない?」
任務?何の話だろうか。自分達は何に引きずり出されたのだろう?混乱する花音とニゲラの耳に、金髪の女性の声が届いた。
「ボスからの伝達だ。我々“
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くろーさぎ(プロフ) - 春雨さん» 確認致しました……!! ご報告ありがとうございます、了解しました! (2020年2月5日 9時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
春雨(プロフ) - 夜中にすみません(−−:)柊明のテンプレ、関係の欄書き込むの忘れてまして…急いで編集したので、お手数ですがご確認頂けると幸いです…本当にごめんなさい… (2020年2月5日 1時) (レス) id: 55d503be78 (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - 蓮@雫3318さん» あぁなるほど! すみません!!m(_ _)mサンプルボイスを見ると、どちらでも通用しそうだったもので……以降気をつけますね! (2020年2月4日 10時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
蓮@雫3318(プロフ) - その…口煩くて申し訳ありませんが、口調が少しだけ、違ってて…このままでも良いのですが、華は何だい?とか君らはどうしたいんだい?とかの口調です… (2020年2月4日 7時) (レス) id: 57a1a02777 (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - 蓮@雫3318さん» 大丈夫ですよー! ありがとうございます! (2020年2月3日 21時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
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