柒拾参 ページ33
嬉しそうにAの頭をわしゃわしゃと撫でる宇髄に、3人は目を丸くする。
「その言いぶりだとまさか、天元様はA君がすぐ帰って来る事を分かってらっしゃったのですか?」
「こいつは柱合会議の時に物凄い身のこなしだったからな…だが、1時間で帰ってくるとは思わなかったぞ!精々1時間弱はかかると思っていたが…派手に予想以上の出来だな!!」
「この手の訓練は昔、先生が毎日されてきましたから…とても懐かしかったです!」
「先生?まて、お前師匠がいるのか」
「ええ、正確にはいた、ですけど。5歳の頃から山越えはやってますよ」
けろりと答えたAだが、宇髄らは目を丸くして驚く。
5つの時から、山越え?
ありえない、Aの師匠はどんな鬼畜だ?
というか出来るのか、5歳児に。いや、Aだから出来た、と考えるのが妥当だろう。
それと、いた、という言いぶりだと…
「今は、亡くなっているのか」
「ええ、僕が13の時に殺されました。ちょうど2年前です。…もうこの話は良いですよね」
ニコリと微笑むものの、目が全く笑っていない。
噂には聞いていたが…コイツはかなり自分の過去について話すことを拒む。
正直、Aがこの歳で異常に強いのはその『先生』とやらのおかげだろう。
だから、色々と聞いてみたかったんだが…
よした方が良さそうだ。
まぁ人には聞かれたくないことの一つや二つ、あるもんだからな。
それにしても、ひとつ引っかかるのは…
(5つの時から13のときまで、『先生』の所にいた…一体親はどうしたんだ?それに、恐らく5つの時より前からその『先生』の所に居たんだろうが、それならば尚更…)
親は、何とも思わないのか?
善逸達から、Aの事はおおよそ聞いているが、こいつのことに関しては不可解な点が多い。
まず、どこから来たのか、頑なに話したがらない親の事、そして殺されたという『先生』の存在。
だが俺が聞いたところでこいつが素直に話すとも思えない。
(これは善逸達に任せる他ねぇな)
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ぴえんはけつの穴 - 嘘だろなんでハートついてないんだ…!こんな神作つけないほうがおかしい…設定も文もキャラの関係性も何もかもが面白いです…!! (10月30日 15時) (レス) @page25 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 黒豆粉さん» コメントありがとうございます!素敵な作品と言っていただけて、本当に嬉しいです!これからも更新頑張っていきますので、よろしくお願いします! (2019年11月18日 23時) (レス) id: 8446f3cd09 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - とっても素敵な作品!!!!すっごく好きです!!とっても面白くて続きが気になります!!!更新頑張ってくださいね!!!待ってます!!! (2019年11月18日 18時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 雷斗さん» 大変失礼しました、すぐに直します!教えて下さりありがとうございます!! (2019年11月10日 12時) (レス) id: 8446f3cd09 (このIDを非表示/違反報告)
雷斗(プロフ) - 度々すみません、!柒拾参の6行目ですが、1時間時間になってます、! (2019年11月10日 11時) (レス) id: 3d539c4143 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハナ | 作成日時:2019年9月25日 23時