柒拾壱 ページ31
Aを山へと見届けたあと、宇髄は屋敷の自室へと戻った。
すると、障子が開いて廊下から3人のお嫁さんが入ってくる。
「天元様、いくらなんでも最初から飛ばしすぎではありませんか?」
雛鶴が眉尻を下げて、心配そうに問いかけた。
それに対し宇髄はけろりとした顔で答える。
「なに、俺が忍びの時も最初からこんなもん─」
「それは天元様だからでしょう?
彼はただの一般人のはずです。
天元様は確かに最初からこういった訓練を受けられていたかもしれませんが、生まれた時から色々と普通の人とは違うことをこなしてこられている天元様と彼では体力等諸々違いがありすぎますよ…
何も初めから二山越えさせることはなかったのでは無いですか」
まきをがそう言うと、須磨もそうだと言わんばかりにかぶりを振る。
3人ともかなり心配しているようだ、だが…
(あいつのお館様の屋敷での戦い方や身のこなしは、明らかに普通に暮らしてきた一般人が出来る動きではないだろう。
でなければ、何の訓練も受けていない奴が乙の隊士をあそこまで叩きのめせるはずがない)
宇髄は3人の頭をワシワシと撫でて、安心させるように二カッと笑った。
「まあ心配するな!お前らもすぐ分かる」
3人は顔を見合わせて、まだどこか心配そうではあったが、宇髄がそこまで言うのなら、と大人しく引き下がる。
「ああそれと、昼餉はド派手に体力のつくもので頼む。」
あいつはヒョロヒョロもやしみてぇな体してやがるからな、まずは体作りからだ、と宇髄はからからと笑った。
「分かりました!」
失礼します、と言って3人は部屋から出ていく。
部屋に残された宇髄は、確かに二山2時間は飛ばしすぎたかもしれないと1人反省した。
だがこれは、Aの力量を推し量るためにも必要なものである、それに…
「まぁ多分、問題ないだろうがな」
542人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぴえんはけつの穴 - 嘘だろなんでハートついてないんだ…!こんな神作つけないほうがおかしい…設定も文もキャラの関係性も何もかもが面白いです…!! (10月30日 15時) (レス) @page25 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 黒豆粉さん» コメントありがとうございます!素敵な作品と言っていただけて、本当に嬉しいです!これからも更新頑張っていきますので、よろしくお願いします! (2019年11月18日 23時) (レス) id: 8446f3cd09 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - とっても素敵な作品!!!!すっごく好きです!!とっても面白くて続きが気になります!!!更新頑張ってくださいね!!!待ってます!!! (2019年11月18日 18時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 雷斗さん» 大変失礼しました、すぐに直します!教えて下さりありがとうございます!! (2019年11月10日 12時) (レス) id: 8446f3cd09 (このIDを非表示/違反報告)
雷斗(プロフ) - 度々すみません、!柒拾参の6行目ですが、1時間時間になってます、! (2019年11月10日 11時) (レス) id: 3d539c4143 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ハナ | 作成日時:2019年9月25日 23時