陸拾伍 ページ25
「な、A、泣かないでくれ!」
「えぇーーー?!?!なんで泣いてんの、俺かな、俺がなんかしたかな?!炭治郎どう思う!!!!」
「いやそれは違うと思うし、いい加減落ち着いてだな…」
泣いている?
ふと頬を撫でると、ぬるい涙が頬を濡らしていた。
あぁ、あぁそうか
「違う…嬉しいんだ。だって受け入れて貰えないものだろ、こんなの普通」
優しくて、暖かくて、なんでこんなにも許してくれるんだろう。
自分は決して許される存在ではないはずなのに。
きっと、時代のことだってある。
でも、それ以上に。
「皆といるときは許されてる気持ちになる、楽になるんだ」
ありがとう、と零せば、炭治郎と善逸がそっと寄り添って、伊之助は「ホワホワさせんな!!」と怒鳴りながらも、そばで笑いかけてくれた。
───────
「あのー、ぶっちゃけAに聞きたいんだけど」
「なんだ?」
「Aは、その、どれくらい強いの?」
涙が止まり、落ち着いてきた頃に善逸がそうおずおずと聞いてきた。
「さあ、自分がどれくらい強いかとかはあんまり分からないから…でも、それなりにはちゃんと強いはずだよ、役に立つと思う」
「そりゃ乙の隊員に勝ったんだから強いに決まってるでしょ」
「Aは、誰かにその…殺しとかを教わっていたのか?それとも独学?」
「先生がいたんだ。
殺し屋の先生だよ、でも殺しだけじゃなくて、教養学とか、歌とか、人を惹きつける方法とかたくさんのことを教えてくれた。」
そう話すAの顔は、先程と打って変わって懐かしむような、慈しむような顔を見せた。
「先生は、僕を育ててくれた。実の親なんかよりも、ずっとずっと大切に育ててくれたんだよ。もちろん、先生にとっては跡継ぎを育てるためだけのものだったんだろうけど…それでも先生は僕を愛してくれていたし、あの時は楽しかったな」
「Aの先生は、どれくらい強いんだ?」
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ぴえんはけつの穴 - 嘘だろなんでハートついてないんだ…!こんな神作つけないほうがおかしい…設定も文もキャラの関係性も何もかもが面白いです…!! (10月30日 15時) (レス) @page25 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 黒豆粉さん» コメントありがとうございます!素敵な作品と言っていただけて、本当に嬉しいです!これからも更新頑張っていきますので、よろしくお願いします! (2019年11月18日 23時) (レス) id: 8446f3cd09 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - とっても素敵な作品!!!!すっごく好きです!!とっても面白くて続きが気になります!!!更新頑張ってくださいね!!!待ってます!!! (2019年11月18日 18時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 雷斗さん» 大変失礼しました、すぐに直します!教えて下さりありがとうございます!! (2019年11月10日 12時) (レス) id: 8446f3cd09 (このIDを非表示/違反報告)
雷斗(プロフ) - 度々すみません、!柒拾参の6行目ですが、1時間時間になってます、! (2019年11月10日 11時) (レス) id: 3d539c4143 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハナ | 作成日時:2019年9月25日 23時