別クラの人たち ページ30
「Aさん」
「何？セーラーWちゃん」
名前を呼ばれて私が首を傾げると、
セーラーWは食べ物やスイーツを取っている生徒達を見ながらさらに口を開く。
「以前A組のクラスメイトたちの名前は覚えたと言っていましたが、他のクラスはどうですか？」
「そういえば、まだC組とD組には顔を出してないや」
「B組には先日来たとエフテンさんから聞きました」
「まぁね。顔を覚えてない人も多いけど」
私がテーブルから身を乗り出して列を見ると、
もうD組のターンは終わっていて、
既にC組が動き出していた。
司会達の指示がうまいのか、
争いもなく順調にバイキングが進んでいる。
「ん？」
「気になる人でもいましたか？」
「うん……あの子」
後ろにでついてきていたセーラーBに聞かれて指差したのは、
途中で列から抜けて自分の席に向かっている女子生徒。
その皿には、サラダとスープしか置いていなかった。
「あぁ、オメガさんですね」
「オメガ？ちゃん？」
「はい。ヴィンテージの幼馴染だそうです。プリントとかよく届けてるみたいですね」
「へぇ……」
オメガという少女が座る席の向かいには、
入学式でハチに絡んでいたダブルエッグの姿があった。
態度や表情からして結構親しげだ。
大人しそうな女子ヤンキーの組み合わせは珍しく、
言い換えれば異質であった。
私はそんな事を考えていたが、
セーラーBは違うところに興味を持った様子。
「量がかなり少ないようですね。ダイエット中かな…？」
「んー、それはスイーツを多めに食べたいんでしょ。スイーツバイキングだもん、女子ならみんなそうする」
まさに目からウロコ！って感じの顔をするセーラーBを見て、
私はくすりと笑ってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翡翠ユキ(なぜログアウトされた)(プロフ) - 突然来たメタ発言に笑ってしまった (2月27日 22時) (
レス) @page11 id: 785e1889ff (このIDを非表示/違反報告)
R - 煉獄、面白かったです。(´・ω・｀)様もお身体に気おつけて更新、制作頑張ってください。更新期待してます。 (2023年1月4日 20時) (レス) @page8 id: 0f383463f6 (このIDを非表示/違反報告)
( ´・ω・｀)(プロフ) - 月姫＠みのりさん» 煉獄の件は申し訳ないです！楽しみにしててくださいませ(*´ω`*) (2020年1月14日 16時) (レス) id: 4003c9bee8 (このIDを非表示/違反報告)
月姫＠みのり(プロフ) - わーいわーい新作だぁぁ！(今更)更新楽しみにしてます！ (2020年1月14日 9時) (レス) id: b127b8e62f (このIDを非表示/違反報告)
( ´・ω・｀)(プロフ) - アズキさん» 尊敬しますっ、姉貴ぃ！ (2020年1月12日 16時) (レス) id: 4003c9bee8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：(´・ω・`)しょぼん | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/syobon/
作成日時：2020年1月6日 12時
