ハイカラ学園物語【コロイカ】【学園パロ】

はじめの言葉 ページ29

「だー、もう、全員こっち見ろっての！」

「アロハ、どうどう」

「こーりゃ時間がかかるなｗｗ」


会場であるケーキバイキング店で立つ者がいなくなり、


多くの生徒が椅子に座ったものの、


学校のことや家庭のことなどの雑談に花が咲き、


随分と騒がしくなっていた。


このパーティーを企て司会となったピンクチームは困り顔。


どんどん騒がしくなっていく店内を鎮めるのに、


相当苦労している様子だ。


「すごくダルそうな顔してる…」

「無理もないな。先程、アロハ達がエンペラーに頼んで完全にこの店を貸し切ったと話していた」

「え、貸し切ったの！ここを？」

「ああ。一般の客がいなくなったことで、周りの迷惑を考える必要が無くなったんだろう」

「だからこんなに煩くなってるんだ」


数分後、司会達の苦労あって会話の声が聞こえなくなると、


アロハが持っていたマイクのスイッチを入れた。


わざとらしくイカホのタイマー機能を開き、


こちらに見せつける。


「静かになるまで約…5分37秒かかりましたぁ。これから転校生歓迎パーティーをはじめまーす！」


クスクスと聞こえる笑い声と、


｢滑ってるぞー｣というツッコミと共に拍手の音が響き渡った。


アロハは｢うっせぇ！｣と笑いながらマイクをバトンタッチ。


「これを見ろー！」


ダイバーが並んでいる食事を指差す。


「ちゃーんと腹は空かせてきたか？まずはバイキングの時間だ！」


いぇーい！と主に男子の歓声が飛んでくる。


「7時にはゲームを始めるから、それまでに終わらせてね！」

「じゃあ、席が遠いD組から食べ物取りに行ってねー！」


ムギとオクタグラスの声がけの後、


座っていた生徒達はぞろぞろと立ち上がり、


バイキングの列に並んで食べ物を取り始めた。

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