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自分の家に戻ってきた時、何か夢を見た。
白い髪に赤い目をした男の人と、青い髪に青い目をした男の人。

美形にも思えたけど、どこか怪しげな雰囲気を纏っていた。
服装は最初に浦島坂田船の四人と会った時の、四人の服装と似たような正装とも思わしき服装だった。

綺麗でもありながら怪しげな雰囲気を放つその姿は、まるで人外そのもの。

きっと、彼ら二人も人外なのだろう。

私の夢の中で語りかけてくるけれど、どこか現実味のあるような。
そんな感じがした。


「帰りたい…」


ポツリと呟いた掠れた声は母親にまで届くことは無いだろう。
元々この家自体が防音性が高いので、そうそう私の部屋から両親の居るリビングへと小さな声が聞こえるはずが無い。

私が叫んだ所で近所の人達は私の両親が出来た人間だと思っているので今の私の置かれている現状に気付く訳がない。

きっと、おかしな子供だとしか思われていないのだ。

父親も母親も外向きはとても良かった。
父親はそこそこ名高い会社に勤めており、それなりにいい役職も貰っていた筈。
そして、母親は私を産むために高校を辞めて、それからずっと私の父親と私を育てるために血を吐くような努力をしてきたと思われている。

幼少期の記憶はないけれど、私が今こうして生きている事実から、幼少期は虐待は受けて居なかったのだろう。
きっと、幼い頃は可愛がってくれていたに違いない。

学校の授業で習ったことがある。

「親は、子育てが大変になって、ストレスの捌け口が無くなった時に子供に当たるようになる」

私の両親もそうなったのだろう。
高校の時に私を妊娠して、退学して、私のために働いて、周りの反対も押し切ったに違いない。

そうして行く内にきっと壊れてしまって私に八つ当たりをするようになったに違いない。
…だからと言って許す気はないが。

それなら最初から生まなければいい。
後悔するような行為をしなければいい。


「会いたいなぁ、」


窓の外をぼうっと眺めれば、あの日と同じように美しい満月が爛々と輝いていた。
皆もこの満月を見ているのかな、私のことを心配してくれてるかな、探してくれてるかな、とか。

四人のことばかりが頭に浮かんだ。
今は、彼らのことを考えるほかに何も希望はないから。


彼らが私を助けに来てくれることを願って。

×××→←15章 夢を彷徨う



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ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2022年6月26日 23時) (レス) @page9 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - あおいさん» コメントありがとうございますー!更新遅いですがちまちま頑張って行くので見て頂けたら幸いです! (2020年12月29日 10時) (レス) id: a183fb70e9 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - もう最新ってないですか…?鎖座波さんの作品、すごく面白くて大好きです!! (2020年11月7日 11時) (レス) id: e7f1d7c7f6 (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - すーらんさん» すーらんさんありがとうございます!!!始まり方工夫したので心臓きゅってなって貰ったの嬉しいです!(?)感情移入されるなんてもう最高です(;;)ありがとうございます!!!!!!!! (2020年4月1日 2時) (レス) id: 7dc015f2ad (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - 白雨さん» ありがとうありがとう!!表紙も力入れたからそう言って貰えて嬉しいよ!本当にありがとう!頑張る〜〜〜〜!!!!!!!!! (2020年4月1日 2時) (レス) id: 7dc015f2ad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鎖座波 | 作者ホームページ:ハロウィン  
作成日時:2020年3月31日 15時

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