月に馳せた想い ページ19
｢...それって、獪岳さんですか？｣
気になったら聞かずにはいられない。
炭治郎はそんな男であった。
｢ええ。怖そうにみえるけど、意外と優しいのよ｣
Aさんは本当に獪岳さんの事がすきなんだな。
こんなに素敵な人に好かれて、きっと獪岳さんは幸せ者だろう。
｢はい。とりあえず背中は拭き終わったよ
...前も拭こうか？｣
｢い、いえ！それは流石に...！！｣
流石に獪岳さんに悪い。
｢あはは！冗談だよ。ほら、手ぬぐいあげる｣
｢......ありがとうございます｣
前を自分で拭いた後Aさんに手ぬぐいを返す。
この頃には太陽が本格的に沈みかけていた。
Aさんは俺が脱ぎ捨てたシャツを拾い上げて言う。
｢いつの間にか月が出始めてきたね｣
｢ほんとうだ...三日月ですね、今日は｣
Aさんと一緒に空を見上げると、綺麗な三日月が輝いていた。
｢......｣
Aさんはその月を眺めて、何かを考えているようだった。
・
｢お、炭治郎｣
Aさんと別れた後、廊下を歩いていると善逸と出会った。
｢なにしてたんだよ、こんな時間まで｣
｢自主練の後にAさんと話してたんだ。
善逸こそ、その怪我どうしたんだ？｣
｢......ちょっとね....｣
言いづらそうにしていたので、あえて何も聞かずに
一緒に部屋へ戻った。
｢そうだ善逸、この前Aさんと獪岳さんは恋人同士だって言ってたけど、多分それは間違いだぞ｣
｢え......あ〜、そう...。
......なんでその考えに至ったのか聞いていい？｣
純粋な炭治郎は、ついさっきまで獪岳とAは恋人同士だと思っていた。Aからする甘い匂いは愛の感情だと思っていたのだった。
しかし気づいてしまった。
月を眺めるAを見て、炭治郎は知ってしまったのだった。
｢Aさんは、月の向こうに想っている人がいるんだ｣
ふわりと香った匂いは、とても哀しいものだった。
届かないところに居る人を想うかの様に月を見つめていたAの儚げな横顔が炭治郎の脳裏をよぎる。
｢...お前、そんな言葉の表現できたんだな｣
炭治郎の言葉を聞いて、善逸はますますAがわからなくなった。
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瑠璃(プロフ) - 零華さん» そうなんです...彼には沢山知識つけてもらいたい...似合うしカッコイイと思うんです...！！ (2020年4月7日 19時) (
レス) id: 2740432cb0 (このIDを非表示/違反報告)
零華 - 瑠璃さん» 確かに！！そんでもって外国の本とか、生物の本とか、そういう豆知識見たいのをどや顔で言う獪岳くんも見てみたいかも！！<答え>なにしても獪岳は、かっこいい。 (2020年3月28日 14時) (レス) id: f56491ae0c (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 零華さん» 獪岳には色んな本を読んで貰いたいです... (2020年3月20日 20時) (レス) id: 2740432cb0 (このIDを非表示/違反報告)
零華 - まさかの百人一首？！獪岳は、本当に何してもかっこいい///。ちなみに、私は「君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな」が一番好きです！！。あと「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」とかも好きです！。(*^^*) (2020年3月16日 13時) (レス) id: f56491ae0c (このIDを非表示/違反報告)
胡麻(プロフ) - 希乃夏さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年3月16日 13時) (レス) id: 2740432cb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばりぼり | 作成日時：2020年3月12日 22時
