検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:27,651 hit

昼餉 ページ25

A、千寿郎、獪岳の三人は町にある飯所に来ていた。

「本当にごめんなさい...千寿郎くん。
なんでも好きなものを食べていいからね」

「いいえ気にしていませんから。それよりも、昼食の時間をお邪魔してしまって......申し訳ないです」



Aの千寿郎への誤解はあの後無事に解けた。我に返ったAは彼に土下座する勢いで謝罪をし、獪岳と三人で千寿郎へのお詫びを兼ねて飯所に来た。



カウンター席に千寿郎を挟んで座り、お品書きを見せながら獪岳は話しかけた。


「好きなだけ食えばいい。コイツが払うんだ」

「そうよ、遠慮しないで。千寿郎くん成長期でしょう?沢山食べて体力つけないとね」


Aはすっかり元気になって、年上ズラをかましている。

さっきまでビービー喚いていたというのに...獪岳は呆れていた。



「ありがとうございます。...久しぶりです。誰かとこうして町で一緒にご飯を食べるのは」

「.........」


目線を机に落として寂しそうに微笑む千寿郎。
Aはそれを見てえも言われぬ気持ちになった




Aと千寿郎の間に気まずい空気が流れる。獪岳はそれを見て心の中で舌打ちをした。彼はこういうしんみりした空気は好きではない。


仕方ない...と思い、獪岳は俯いている千寿郎の後頭部に手を置き、何度か軽く叩いた。


「今はそういうのは無しだ。腹減っただろ?なるべく早く注文しろよ」

「え......」

「好きなの頼まねぇと、俺が勝手に決めちまうぞ」


戸惑っている千寿郎の手にあるお品書きから、獪岳はいちばん高いものを指さして「お前のはこれにするか?」と少し意地悪くわらった。

千寿郎はえ、え?と言いながら獪岳とお品書きを見比べている。


獪岳は千寿郎の後頭部に置いた手を肩に置き直した。

傍から見たら彼が子供を脅しているように見えなくもない


Aはそんな光景を見て、
獪岳の猫かぶりめ.........と毒づいていた。



「じゃあ僕、トンカツが食べたいです...」

「へぇ、この店の新メニューなんだね。私もトンカツにしようかなぁ」


Aも二人に混ざりたくなった。
千寿郎の方に近づいて注文する料理を話し合う。


するとカウンターの反対側にいた店主が三人に声をかけた


「ありがとね御三方。うちも洋食を始めてみたんだ、沢山食べてくれよ!」

そう言われ、三人仲良くトンカツを食べることにした


ーーーー
大正時代には
とんかつの名前は既にあったとか...

見送り→←獪岳は胃が痛い



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (71 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
123人がお気に入り
設定タグ:獪岳 , 鬼滅の刃
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Ms3(プロフ) - 間違えて前作にコメントを送ってしまいました。すみません。この話ほんと大好きです!更新ずっと待ってます! (2022年2月5日 13時) (レス) @page32 id: 97ad62886e (このIDを非表示/違反報告)
どまたん - 面白いです!頑張ってください (2020年11月15日 19時) (レス) id: 4fadde88bd (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 希乃夏さん» ありがとうございます!嬉しい...。更新頑張ります!! (2020年4月9日 17時) (レス) id: 2740432cb0 (このIDを非表示/違反報告)
希乃夏(プロフ) - 怖い話大好き人間なので、続きが気になります!更新頑張って下さい! (2020年4月9日 2時) (レス) id: 65dd38510e (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 春雷さん» ありがとうございます!更新できてなくて申し訳ないです...。頑張ります!番外編いいですね ...お話考えてみます! (2020年4月7日 14時) (レス) id: 2740432cb0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ばりぼり | 作成日時:2020年3月18日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。