続：獪岳と同期の子の話

23.最悪の出会い ページ23

鴉に言われるがまま、町へ来た。

｢煎餅買ッテコイ！硬スギナイヤツ！｣

と言われ獪岳と一緒にどの煎餅にするか選んでいた。


Aはいろんな人間と文通をしたり、よく姿をくらませたりするので、鎹鴉は彼女に伝達をするのにいつも苦労しているのだ。

鴉はいつからかAに詫びとして食べ物を要求するようになり、A自身も鴉に申し訳なく思い、時間のある時や休暇の日は町で鴉用にいくつか食べ物を購入するようになった。



｢お前、動物に下に見られて恥ずかしくねぇのかよ｣

｢いつも頑張ってくれてるからね...ご褒美あげないと｣

｢は......いや、もういいわ｣



呆れた顔の獪岳を無視していくつか小さな煎餅を買った




店から出ると鴉はどこかへ消えていた。散歩でもしているのだろう。きっと任務が入るまで帰ってこない


｢うーん、任務くるまで何しようかな......わっ！｣


町を見ていると、ある人物の姿が目に入った。
驚いた私は獪岳の後ろに隠れる



｢おい！なんだよ急に...｣

｢か、かかかかいがく！幽霊って昼にも出るの！？｣

｢はぁ？｣


コイツとうとう頭が...と小声で言った獪岳は、背中に張り付いた私を乱暴に引き剥がして離れていこうとした。







｢で？こんな昼間に幽霊を見たのかお前は｣


町にある休憩用の縁台(ベンチ)に腰をかけ、饅頭を食べながら獪岳は話を切り出した。

Aは真剣な眼差しを獪岳に向け言った。


｢うん、驚かないで聞いてね。私さっき......









煉獄さまの幽霊みちゃったの｣





その時のAの頭は混乱していたのだ。

獪岳は胃が痛い→←友引

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す