幼馴染『山田二郎』

じゅうろくわ ページ16

『じーろくーーーん』


「んだよ」


『今度一緒にここ行こ』


「…なんで俺」


『だって男女で行ったら安いんだって｡今金欠だから､でも行きたいの』


「たく…わかった､じゃあ日曜にでも行くか」


『さっすがじろ君』


「…他に誘うやついねーのか」


『えーだって男友達でいっちばん仲良いのじろ君だけだし?』





ああああっ!!!

無理だ嬉しい…



「そうかよ」


『そうそう｡あ､じろ君は違った?』


「…同じ」


『あははっ､やったね』




クソッ可愛いかよ…




『じろ君?大丈夫?』


「…別になんでもねぇ｡つかそれよりよ…今日放課後暇か?」


『特にやることはないけど』


「なら…勉強…教えてくんね…?」


『あははっ､もしかして?』


「…小テストやり直し」


『もう仕方ないなぁ､じろ君って私がいないともうダメなんじゃない?』



なんてあははっと笑いながら言うA




「…あぁ…ダメかもしんねぇ」


『じゃあ今日の放課後みっちり教えてあげる』




本当に俺はお前がいないとダメだ









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「あれ､Aちゃん今日残るの?」


『あーごめん｡じろ君の勉強教えないといけなくて』


「そっかーじゃあまた今度Aちゃんの家行くね!!」


『いいよ､じろ君もその時来るでしょ?』


「行く」


「やっぱり来ると思ったー｡りょーかいっ､じゃあまた明日ね〜!!」


『今やっぱりって言ってたね』


「なんで予想されてんだ」


『まぁまぁ､とりあえず問一から解いてって』



「わかった」





俺の隣に座り本を読むA


また教室で2人きり




「…」




ダメだ…嬉しくてまたニヤける


考えるふりをして手で口元を隠す





「…わっかんね」


『まだ始めてから30秒くらいしか経ってないんだけど頑張って』







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