撮影 5 ページ12
ｰ陸side
陸「…行くよ？」
A「はい。」
俺はAと頷き合うと、鍵盤に乗せた指を滑らせた。
俺の弾くピアノと、Aの弾くバイオリンの音色が煌めきながら空中に溶けていく。
Aのバイオリンと合わせるのは初めてで、合わせるとこんなにも綺麗な音色になるのだと感動した。
ピアノを弾きながらAを見ると、Aは目を伏せて音に身を委ねている。
…綺麗だなぁ。
バイオリンの音色もだけど、何よりバイオリンを弾くAが綺麗すぎて見とれてしまう。
目が合うとふわりと微笑んでくれるA。
それだけで、全てを捨ててでも彼女を手に入れたいと思わせるような魅力がある。
まあ、俺もそんな男の1人だけれども。
1曲弾き終わると、スタッフさんから拍手が起こった。
A「そういえば陸さんのピアノと合わせるの、初めてですね。」
陸「ねー。
ね、今度ライブでもやろうよ。」
A「できたらいいですね。」
陸「うん。」
Aが笑ってバイオリンを置く。
A「…陸さん。」
陸「うん？」
A「絶対、ライブでやりましょうね。」
陸「！うん！」
手を伸ばして俺の頭を撫でるA。
俺はその腰をそっと引き寄せた。
Aを見上げると、Aが小さく笑って腰をかがめる。
俺の額にAの唇が触れた。
陸「えぇー、ちゅーなら唇にしてよ。」
A「はいはい。」
陸「んふふ、ちゅー。」
ちゅー、と言いながら唇を突き出すと、Aの柔らかい唇が俺のそれに触れた。
陸「んへへ。…痛っ。」
Aがぱちんと音を立てて俺の頬を両手で挟む。
A「…だらしない顔。」
陸「ん、ひどい。」
頬を挟まれたままもごもごと言い返す。
俺は腕を伸ばしてAの頬を同じように挟んだ。
A「何するんですか。」
陸「Aもしてるじゃんか。」
A「…。」
陸「…。」
しばらく無言で見つめあって、同時に吹き出す。
陸「A、ちゅー。」
A「ん。」
俺たちはもう一度、甘いキスを交わした。
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直実(プロフ) - のあさん» ありがとうございます、更新頑張りますね (2021年2月28日 20時) (
レス) id: d65686c528 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - 続編待ってます！ (2021年2月25日 23時) (レス) id: 204a7d0311 (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - kanonさん» はじめまして、コメントありがとうございます！続き…最近思い浮かばなくて…(おい)頑張って捻り出そうとしているのでもう少しだけお待ちください (2020年11月11日 9時) (レス) id: d65686c528 (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます！美紀さんもお身体に気を付けてくださいね (2020年11月11日 9時) (レス) id: d65686c528 (このIDを非表示/違反報告)
kanon - はじめまして。今のところは全部読ませていただきました！とってもドキドキしました。続きが気になります。もし良ければ更新して頂けないでしょうか？ (2020年11月10日 23時) (レス) id: 139bab0a14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：直実
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu
作成日時：2020年8月5日 10時
