決断 3 ページ31
ｰアレクside
陸「…アレクくん？」
アレク「…ったく、しょうがねぇから手伝ってやるよ。」
陸「え？」
アレク「その乃亜って女の家、知ってんの？」
陸「知ってる…けど。」
アレク「ならいいや。
10分だけ時間ちょうだい。」
陸「え？う、うん。」
？を浮かべている陸さんを放置して姉ちゃんの部屋に入る。
お目当てはドレッサーの上にあるメイク道具。
鏡の前に座って、俺はメイクを始めた。
10分後には、我ながら完璧と言うしかない女の姿。
…身長には目をつぶってもらおう。
部屋を出ると、陸さんが目を剥いた。
陸「なっ、は、え!?」
アレク「今から俺のことくん付けで呼ばないようにしてくださいね。
つーかもうめんどくせえから呼び捨てしてください。」
陸「あ、はい。え？」
アレク「だーかーらー！
あんた乃亜って女と別れたいんだろ!?」
陸「う、うん。」
アレク「俺が彼女の振りしてやるっつってんだよ！」
察せよ！
陸「あっ、ああ！
そういうこと!?」
アレク「それ以外に何があるんだよ！」
陸「でもほんとに女にしか見えないよ。」
アレク「そんなフォローはいらねぇ！」
陸「ていうか…。」
アレク「あ？」
もうそろそろ遠慮が無くなってきた。
陸さんが苦笑する。
陸「メイクできたんだね。」
アレク「…ベラとイリーナが俺でメイクの練習するから。」
吹き出す陸さんとそれを睨む俺。
陸「ごめんごめん。
…でもやっぱり、Aに似てるなぁ。」
しみじみと言った陸さんが俺の頭に手を伸ばす。
アレク「ちょ、何すんだよ。」
陸「ちゃんとメイクしてるのにそんな頭ボサボサの女の子はいないよ。
ほら、座って。」
アレク「…。」
陸「そんなに警戒しなくてもいいじゃん。」
椅子に座ると、陸さんの手が俺の髪に触れた。
慈しむような優しい手つきで髪が編まれていく。
陸さんは俺の髪を三つ編みにすると、頭の周りでぐるりと留めた。
陸「こんな感じでどうかな？」
そう言いながら携帯で撮った写真を見せてくる。
アレク「ああ…いいんじゃん？」
…ベラとイリーナに見られたら軽く死ねるな、これ。
陸「服どうするの？」
アレク「え？このままで行くけど？」
陸「そっか。」
じゃあ行こう、と陸さんが立ち上がる。
セイは玄関まで着いてきた。
陸「ごめんね、ちょっとだけお留守番しててね。」
ここはお前の家か。
口から出そうになる言葉を飲み込み、俺は陸さんに続いて家を出た。
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直実(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます。美紀さんも気をつけてくださいね。 (2020年8月31日 19時) (
レス) id: ee63cfc73e (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - すいさん» コメントありがとうございます！気付かなくてすみませんm(__)m千春さんと悠花さんは強い女性として書こうと思ってたんです笑強い女性大好きなんです笑 (2020年8月31日 19時) (レス) id: ee63cfc73e (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年8月31日 13時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 泣き足りない！泣き足りないです！しかも千春さんかっこいい！夢主ちゃんもきっと千春さんみたいな素晴らしい女性になるんでしょうね！あぁーやっぱりもっかいもっかい読んで泣いてきます(嬉涙) (2020年7月31日 16時) (レス) id: 3a0286c876 (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - すいさん» お待たせしました！何回でも泣いてきてください！((殴 (2020年7月29日 19時) (レス) id: 993595d907 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：直実
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu
作成日時：2020年6月1日 19時
