離れた心 3 ページ11
ｰAside
A「…ただいま。」
アレク「あ、姉ちゃんおかえり。」
家に帰ると、アレクとセイが出迎えに来てくれた。
アレク「今日はオムライス…姉ちゃん？」
アレクが眉をひそめる。
アレク「…なんか、あった？」
A「…振られちゃった。」
アレク「は？」
A「陸さん、元々私のことなんて好きじゃなかったんだって。
私みたいな子、夢中にさせたら楽しそうだなって…、そう、思っただけなんだって。」
アレク「は…？なんだよ、それ…っ。」
A「陸さん、今付き合ってる人いるんだって。」
アレク「んだよ、それ…。
姉ちゃん、二股掛けられてたのかよ!?
意味分かんねぇ、ちょっと行ってくる。」
A「っ！」
咄嗟にアレクの腕を掴む。
アレク「…姉ちゃん？」
A「い、いいよ。
そんなのしなくて、いい。」
アレク「でも…。」
A「いいの、だってもう…、陸さんの気持ちは、私には無いんよ…。」
アレク「姉ちゃん…。」
A「…仕方ないよ、結局…陸さんは、私のこと好きになってくれなかったんだから。」
アレク「…。」
アレクが無言で私を抱き締めた。
アレク「…我慢しなくていい。
姉ちゃんは何も悪くない。」
我慢していた涙が溢れた。
A「なんで…っ。
好きって、愛してるって…っ。
ずっとそばにいるって言ってくれたのに…！
結婚しようって…っ！」
アレク「…。」
セイが鼻を鳴らして私の背中に鼻を押し付ける。
A「やだよ、別れたくなんかない…っ。
陸さんのこと好きなのに…！
なんで、なんで…っ！」
涙と言葉が止まらない。
なんで。
どうして。
あんなに好きって言ってくれたのに。
アレクが私の頭を撫でてくれる。
それは嬉しくて、同時に悲しかった。
陸さんはもう二度と、こんな風に抱き締めてくれることも頭を撫でてくれることも無いのだと、そう思い知らされたようで。
私はアレクに縋りついて泣きじゃくった。
アレクの腕が私の背中に回り、そっと頭を胸に引き寄せられる。
アレク「…姉ちゃんは悪くない。」
A「あ、れく…っ。」
どこにも行かないで。
そう言ったつもりなのに、声は嗚咽に掻き消された。
この上、アレクまでいなくなったら私はもう、立ち直れない。
アレクの腕に力が篭もる。
アレク「俺はいるよ。
俺はどこにも行かない。」
そう言って、ゆっくりと背中を撫でてくれる。
優しい声で、私を落ち着かせてくれた。
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直実(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます。美紀さんも気をつけてくださいね。 (2020年8月31日 19時) (
レス) id: ee63cfc73e (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - すいさん» コメントありがとうございます！気付かなくてすみませんm(__)m千春さんと悠花さんは強い女性として書こうと思ってたんです笑強い女性大好きなんです笑 (2020年8月31日 19時) (レス) id: ee63cfc73e (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年8月31日 13時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 泣き足りない！泣き足りないです！しかも千春さんかっこいい！夢主ちゃんもきっと千春さんみたいな素晴らしい女性になるんでしょうね！あぁーやっぱりもっかいもっかい読んで泣いてきます(嬉涙) (2020年7月31日 16時) (レス) id: 3a0286c876 (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - すいさん» お待たせしました！何回でも泣いてきてください！((殴 (2020年7月29日 19時) (レス) id: 993595d907 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：直実
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu
作成日時：2020年6月1日 19時
