ゴールデンレトリバーとロシアンブルー

公表 1 ページ21

ｰ翔吾side

Aと陸さんが付き合い始めてから約8ヶ月。

俺たちは初めてのホールツアーの準備に追われていた。

RAMPAGE17人で回る初めてのホールツアー。

明日が初日という日、強ばった顔でHIROさんがやって来た。



RMPG “お疲れさまです！”



挨拶もそこそこに、彼は口を開いた。



HIRO “陸とAはいるか。”



陸さんとAが進み出る。

HIROさんは2人に手に持っていた雑誌を突きつけた。

2人が息を飲む。

俺たちは横から、後ろから2人の手元を覗き込んだ。

それは芸能人のゴシップを扱う週刊誌で、Aと陸さんが手を繋いで歩いている写真が載っていた。



HIRO “…付き合ってるのか？”

陸 “はい。”



陸さんが頷く。



HIRO “…タイミングとしては最悪だな。”

A “…すみません。”

HIRO “本気か？”



HIROさんが2人を見る。



陸 “本気です。
俺は、Aとずっと一緒にいたいって…、いつかは結婚したいと思っています。”

A “陸さん…。”

HIRO “Aも同じ気持ちか？”

A “はい。”



頷いたAを見て、彼は言った。



HIRO “分かった。
本気なら、2人の口から明日ちゃんと説明すること。
それが条件だ。”



HIROさんに言われて、2人は頷いた。

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