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□階段□ ページ10

土下座、か。誠意伝わるしいいな、きっと屈辱だろ?

あ「…誠意。さぁ屈辱を味わおうか、ねぇ?」

どうしてだろう。悲しすぎるくらい感情が沸き上がってこない。眉を寄せるその顔、屈辱の顔、全てが全てが私の掌で動いてる。シナリオ通りにことが進んでる!

わかった、とポツリと呟く春菜ツバメがゆっくりと膝を折って床に這う。頭を床に押し付けるその姿に、何とも言えぬ興奮を覚えた。

夏樹「お前らも、わかってるよな?」

不気味に笑い彼らに嘆願書をちらつかせる。
春菜ツバメの不様な土下座姿に続いて続々と土下座が続いていく。最高、身体中をぞくぞくと何かが駆け抜ける感覚。目の前の光景をどうしても収めたくて、私は携帯を出した。気づかれないようにジャケットのポケットに忍ばせて。カメラだけが見えるように入れ、無音カメラで時々ポケットの中に指を入れて撮影する。

夏樹は、私の興奮を駆り立てるように嘆願書を彼らの目の前でばらまいた。部屋中を舞う白いその紙は、光に反射しながら彼らの背中や床へ無惨に落ちていった。


--あれから、屈辱の時間を過ごした彼らは肩を落として帰っていった。波留たちもそろそろ、失礼しようかと荷物を片付け出す。私も帰ろうか、とリュックに資料をしまった。

陸「じゃ」

陸に続いて玲奈、波留たちが玄関の外に出る。私も出よう、と靴に足を通そうとした時。

不意に体の軸がぶれ、重心が後ろにかかった。

夏樹「Aは残って」

倒れかかった先は夏樹の腕の中で、耳元でそう嘆くと声のボリュームをあげて外の皆にいった。


夏樹「気を付けて帰れよ。こいつ今日泊まりだから」

え、状況が把握できないんですけど。それは玲奈たちも同じようで、口をあんぐりと開けている。な、と無理矢理言ってくるものだから、勢いに押されて思わず頷いてしまった。皆は私の反応に夏樹の言葉を納得し、変なことするなよ、とだけ言い残してドアを閉めてしまった。

あ「まじですか」

す、と私の首から腕を離すと夏樹はすたすたと部屋に戻っていった。混乱しながらも必死に頭を働かせて状況に追い付く。


あ「泊まりってマジで?」

夏樹「ああ。連絡しとくか?」

あ「当たり前だ、失踪とか言われるからね」


静かな部屋に私のコール音が響く。4コール程で母は出た。連絡事項を伝え、了承を得ると即座に通話を終了させる。

あ「いいって」

そういうと静かに巻き付く腕。抱き寄せるように近づく体。








夏樹「A。俺には隠し事、無しな」

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Mai(プロフ) - 見たい!つづき (2021年10月7日 16時) (レス) @page21 id: c466e4313f (このIDを非表示/違反報告)
ゆいまる(プロフ) - 更新楽しみにしています! (2021年1月3日 13時) (レス) id: a0d73dbad3 (このIDを非表示/違反報告)
りな☆(プロフ) - 一気読みしました!更新頑張ってください!面白いです〜! (2017年5月11日 23時) (レス) id: f0df852b63 (このIDを非表示/違反報告)
??¦菅田 すぬ ?(プロフ) - 美姫さん» ありがたいお言葉頂戴いたします。ハイ!遅くなりますが、更新させていただきます!今後もよろしくお願いします! (2017年4月4日 18時) (レス) id: c8b02da013 (このIDを非表示/違反報告)
??¦菅田 すぬ ?(プロフ) - 東雲さん» ありがとうございます。なかなか更新出来ず申し訳ございません。必ず完結させられるよう頑張ります! (2017年4月4日 18時) (レス) id: c8b02da013 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SNOOPY | 作者ホームページ:SNOOPY  
作成日時:2015年3月25日 16時

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