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七十訓 ページ22




土方side



『服はそこ置いとくんで

お風呂入ってきてください。』


「お、おう。」




今日のアイツはどこかおかしい気がする


俺に凄く優しい



いや、たまにイラッとくるときもあるが…


それでも、いつもに比べたら数倍は優しい




アイツに言われるがまま風呂に入る





正直探すつもりは無かった


服も髪も濡れて寒かったし



でも、アイツの方向音痴さは分かっていた為

係員の人に一応聞けば


「その方ならさっき向こうの

ベンチで見かけましたよ。


なんだかキョロキョロされてましたけど…」


と言われた為、

こりゃ迷ったんだなと確信して仕方なく探した




風呂からあがれば

綺麗に畳まれた男性用の着物があった


ちなみにパンツはコンビニで買った



というか、なんでここに男もんの服があんだよ



別にあったからと言って俺に何も問題はないのだが

少しだけモヤモヤしてしまう




『あっ。あがりました?


着てた服は洗濯して今から乾燥機かけるんで

その間そこにある肉まんでも食べてて下さい。』




「……お前ホントに今日どうしたんだ。」


『ホントに失礼ですね……。

別に、うちは貸しを作りたくないだけです。


今日ちょっと優しいけんって

調子に乗らないで下さいね、クソがっ。』


「前言撤回。

てめぇに優しさなんて一ミリ足りともねェわ。」



風呂場から戻ってくると一緒に肉まんを食べ出す




『あ、おちゃいひまふ(お茶いります)?』


「食べながら喋んな。いる」



そう言うと肉まんを口に咥えながら台所へ向かった


行儀悪いなコイツ



部屋を見渡して見ると

パソコンやらタブレットの

カラクリの類がたくさんあった


あとは医療器具や医薬品が大量にある


からくりは何に使うか分からないが

医療器具等がある所を見ると

あ。コイツ医者だったな。と思い直した



そういや……



「お前、いつもの組紐どうしたんだ。」



俺の記憶だとコイツはいつも

赤の組紐を付けていた気がする



『え?あ、これです?

これ古くなっちゃって…付けてないんですよ。』


「捨てねぇのか?」


『捨てはしませんよ。これ貰いもんですし。』


「貰いモン?」


『ええ。初めての誕生日プレゼントなんです。

だけん、捨てたくないなぁって。』



つまりは捨てられないんです、と苦笑しながら言う



『あ、服乾いたか見てきますね。』


「…おう。」

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作者名:睡眠足りない布団好き女子 | 作成日時:2021年2月7日 21時

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