ジオメトリック・ラブ ren&sho (ページ4)

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「……ぁ、なぁ！」

誰かに揺さぶられている感覚がして目を開くと整った顔がドアップで私の視界に映る。

寝てたんだ、私。

「…って！わぁ！！」

「反応遅」

そう言ってハハッと笑い出すこの人はさっきの人で。

「なぁ、さっき見てたやろ？Aちゃん？」

「…なんで名前…？」

「見たから、ここ」

「あ、」

指の先を見ると私の上靴に書いてある名前。
本当は名字だけなのに勘違いしてフルネームで書いたのだ。

名字ならまだしも名前までこんな奴にバレてしまった。

最悪だ。

視線をこの人の上靴に向けると赤色の上靴、私は緑色の上靴。
つまり、この人は先輩だ。

「見たやんな？」

「…見てないです。」

目が合ったのだから確実にバレてはいるけど
なんだか認めたら負けな気がして、少しの抵抗をみせてみる。

「さっきのこと、誰にも言わんといてな」

「…は？」

「俺の人気知ってるやろ？まさか、脅そうとしてんの？」

「え、いや、は…？…ちょっと意味がわかんないです。」

「またまた～とぼけんといてや？」

「とぼけてるつもりなんて無いんですけど、」

「…え、まじで知らんの？」

まじか～、なんて呟いてるこの人は一体何者なのだろうか。

「じゃあ、紹介したるわ！自己紹介」

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