PARALLEL3 ページ3
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__長い長い夢を見ていた気がする
意識がハッキリとしたものになると
Aはゆっくり目を開けた
どこかに寝転んでいるのか天井が見えた
焦げ茶色の天井に黄金の装飾が丁寧に彩られている
そして妙にガタンゴトンと音を立てて揺れる床。地震だろうか?
私は重い上半身を起こす。キーンと耳鳴りがし、思わず頭を抱えた
私は、なんでこんなところに…?
確か…轢かれそうになった黒猫を助けて…そのまま…
つまりは…あの世…?
Aは耳鳴りが治まると、足を床に下ろしキョロキョロと辺りを見渡す。
洋風で高価そうな部屋だった。私には到底似合わない
それにしても、この揺れはなんなんだろう。一向に収まらないし、むしろ一定感があり、どこかで身に覚えがある気がする
Aはふと、窓を見た。窓の外の景色が、右から左へと動いていたのだ。すぐに窓に駆け寄り、開けはしなかったが顔を押し付け、右の方を見た
これ、列車だ…!!でもなんで…
どこに向かってるの…!?
その時だった。この部屋のドアがシューッとスライドする
その音に反応し、Aは振り返った
そこには、Aがよく知っていて、Aの世界には存在してはいけない人が立っていた
くるくると癖が強い茶色の髪の毛、翠色の、決して澄んでいるとは言えない、何か残酷なものを背負ったような目__紛れもない。コードギアスの枢木スザク本人だ
スザクはAを見て目を見開き、腰に下げていたのか、銃口を光のような速さで向けてきた
「何者だ」
Aはその場に固まった
なにせ銃口なんて向けられたことなどなかったし、向けられるような事はしてない。喉がヒッと小さく悲鳴を出した
「答えろ。然もなくば…」
カチャリと音を立てて、スザクは引き金に人差し指を乗せる
Aは直前の『死』に目を強く瞑った
「枢木、何をしている」
スザクは背後からの声に思わず手を緩めた
Aは聞き覚えのある声にハッと目を見開くと、歓喜ではなく、一気に危機感が押し寄せてきた
この声は……
スザクの背後から現れた黒い服の男
だがそれは、Aが思っていた人物とは違う
「ルルーシュ……じゃない…!?」
顔はルルーシュそのもの、だが妙に前髪が跳ねていて、左目にアメジストの宝石がついた眼帯をつけている
彼もAを見るなり目を見開いた。そしてスッと怒りにも似た目でAを睨みつける
「…何故お前が兄の名前を知っている」
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まゆ - 面白かったです(≧∀≦)楽しくて、ずっと笑ってました(≧∀≦)続きが、すごく気になります(≧∀≦)これからも、頑張って下さい(≧∀≦) (2018年5月18日 0時) (レス) id: e4c62973b8 (このIDを非表示/違反報告)
ぬんもも(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!かなり気まぐれにやっていますので、暖かい目で見ていただければなと思います! (2017年10月26日 1時) (レス) id: 73c8b6138f (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 面白いです!!更新お待ちしております!!!!!! (2017年10月19日 16時) (レス) id: a55015a6ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬんもも | 作成日時:2017年8月23日 0時